練馬区議の同性カップル条例「日本の価値観否定」発言に批判殺到 乙武氏「思い上がりも甚だしい」
2015年12月1日(火)14時9分 BIGLOBEニュース編集部
東京都練馬区の小泉純二区議(64)が、11月30日に区議会本会議で、同性カップルへの結婚に相当する証明書を発行する渋谷区の条例に対して「日本社会の価値観を否定するもの」などと発言し物議を醸している。
東京新聞によると、小泉区議は一般質問の中で「男らしさや女らしさ、男女による結婚を尊重し祝福する日本社会の価値観を否定するもの」と渋谷区の条例を批判。「婚姻は次の世代を産み育てること」「同性カップルから子どもは生まれない」と持論を展開し、渋谷区の条例は「憲法に『結婚は両性の合意のみに基づく』とあり、条例制定権を逸脱している」と述べた。
小泉区議の発言対して、作家の乙武洋匡氏は自身のTwitterで、「『あなたの価値観=日本社会の価値観』とするのは、思い上がりも甚だしい」と批判。さらに、小泉氏の引用した憲法の文言について、「『異性間の婚姻を保証する』ものであり、『同性間の婚姻を禁止する』ものではないというのが法学者たちの一般的な見解」であり勉強不足だと指摘した。
ネットでも小泉区議の発言に対して批判や呆れる声が殺到している。
「同性の結婚を祝福する価値観もあっていいと思うけどな。自分の意見=日本の意見ていうのは違うよね」
「自分の価値観を他人に強要したがる性質と、自分の価値観が100%正しいと思い込める性質」
「だれの価値観も否定してないんじゃないの?多様であることを認める条例だろ」
「同性愛に寛容だった日本史さえ知らないのか。「日本の価値観」を否定しているのはお前だろう」
「みんな子ども産むために結婚するわけじゃない」
「子を望まぬカップルも高齢者も婚姻する」
一方で、「色々な考えがあると思うけど、やっぱり自分の親世代あたりはなかなか受け入れられないのかもね」と一定の理解を示す声も寄せられている。
「あなたの」価値観は否定しない。しかし、「あなたの価値観=日本社会の価値観」とするのは、思い上がりも甚だしい。 / 渋谷区条例「日本の価値観否定」 練馬区議が議会で批判
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— 乙武 洋匡 (@h_ototake) 2015, 12月 1
さらに言えば、小泉区議が指摘する憲法24条「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、」という文言は、「異性間の婚姻を保証する」ものであり、「同性間の婚姻を禁止する」ものではないというのが法学者たちの一般的な見解と言われており、こちらも勉強不足と言わざるを得ない。
— 乙武 洋匡 (@h_ototake) 2015, 12月 1