スタジオジブリ、英紙インタビューでの発言が性差別的だと批判殺到
2016年6月9日(木)13時12分 BIGLOBEニュース編集部
英・ガーディアン紙のインタビューで、スタジオジブリの語った内容が性差別的だと海外で批判が殺到している。
ガーディアン紙は、映画「思い出のマーニー」の監督・米林宏昌氏とプロデューサーの西村義明氏へのインタビュー記事を6月6日に公開。記事は、主人公・杏奈の設定など「思い出のマーニー」について米林監督が答える部分が多くを占めるが、後半のスタジオジブリ自体への質問には西村プロデューサーが答えた。
ガーディアン紙は、「ジブリが女性監督を雇うことはありますか?」と質問。これに対して西村プロデューサーは、「どのような映画なのかによるが、実写と違いアニメーションでは現実世界を単純化する必要があります。」と前置きした上で、「女性は現実主義的な傾向があり、日々の生活を管理するのが上手い。一方、男性は理想主義的な傾向があります。ファンタジー映画は、理想主義的なアプローチが必要。そのため、男性が選ばれるのは偶然だとは思いません。」と回答したとしている。記事の見出しはこの部分が切り取られ、「'Women are realistic, men idealistic': Studio Ghibli on why a director's gender matters」となっている。
この西村プロデューサーの発言は、インディペンデント紙にも取り上げられ拡散。「まったく同意できない」、「性を一般化しすぎ」、「西村のジェンダー思想は暴虐」、「宮崎駿はこの考えに同意しないと信じたい」といった批判が寄せられている。一方で、「上手く英語に翻訳できてないのではないか」、「日本語で本意を知りたい」といった意見もあがっている。
西村氏は、「ハウルの動く城」や「崖の上のポニョ」などでのスタジオジブリの宣伝担当を経て、「かぐや姫の物語」と「思い出のマーニー」のプロデューサーを務めた。現在はスタジオジブリに所属していない。