研究者もびっくり!狼の子供も犬と同じように「取ってこい」遊びができる(スウェーデン研究)

1月22日(水)9時0分 カラパイア

iStock-904358900_e
Dee Carpenter Photography/iStock

 犬は、ボールや木の棒などを投げるとそれを口にくわえて持ってくる。これは「取ってこい(もってこい)」遊びと呼ばれているが、なんと狼の子もできるのだそうだ。

 生後8週の狼の子供を対象にした実験では、見知らぬ人間に対しても「取ってこい」ができる個体がいたという。これには研究者も驚きを隠せなかったそうだ。
・犬が人間の合図を理解する認知能力は既に狼も持っていた

 『iScience』(1月16日付)に掲載された研究では、生後8週目の狼の子13匹を対象に、普通なら子犬に対して行なう一連のテストを試してみた。

 「取ってこい」遊びはそのうちの1つだが、うち3匹は見知らぬ人間とでもこれができたのだそうだ。

 これは専門家にとっても驚きだったという。スウェーデン、ストックホルム大学のクリスティナ・ハンセン・ウィート氏は、「狼の子供が最初にボールを取ってきたときは、鳥肌が立ちました」と述べている。
 
 というのも、人間の合図を理解する認知能力は、1万5000年前にイヌが家畜化されてから発達したものだと考えられていたからだ。

 犬は身体的にも、遺伝的にも、行動的にも狼とは違う。それなのに狼の子供が、犬のような行動を示したのだ。


Video of the Day: Wolves Playing Fetch

・「取ってこい」遊びができた狼が家畜化され犬となった可能性

 犬の中にもこの遊びができない個体がいるように、狼の子も全部ができたわけではない。最初の2匹の狼の子は、ボールにまったく興味を示さなかった。

 ところが3匹目の子が初めて成功。結局13匹中3匹がボールを追い、人間の合図に反応して、ボールを持ってきてくれたそうだ。

 ハンセン・ウィート氏によれば、狼の中にも人間の指示にしたがった遊びができる個体がいるのであれば、犬の家畜化の初期段階において、その能力が選択の基準になったとしてもおかしくはないという。

4


・狼時代から人間の合図を理解する能力が備わっていた

 なお、これまでに行なわれた研究では、家畜化されていない動物であっても、エサという報酬さえもらえるならば、人間の合図にしたがうことが明らかにされている。

 しかし、こうしたケースは、あくまで事前に合図にしたがうよう訓練されているか、合図を出す相手がよく知っている人物である場合だけだ。
 

 今回の研究は、人間の合図を理解する能力は家畜化によって発達したという説をくつがえすかもしれないという。本当のところは、犬のご先祖様である狼にすでに宿っていた力なのかもしれないようだ。

References:zmescience/ newatlasなど/ written by hiroching / edited by parumo

カラパイア

「遊び」をもっと詳しく

「遊び」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ