犬が脳のどの領域で人間の顔を判別しているのかが研究によって明らかに!

3月18日(月)16時0分 わんちゃんホンポ


犬は脳のどの領域で人間の顔を判別しているのか?

見つめるワイヤーヘアのダックスフンド


犬と暮らしている人なら、犬が私たち人間の顔を認識していることは、ごく当たり前のこととして受け止めていますし、実際に犬は人間の顔を判別しています。また、過去の研究から、犬は画像上の人間の顔も認識することができ、さらに人間の顔に表れた感情も認識していることが分かっています。


では犬が人間の顔を見たとき、脳のどの領域が活動して顔の判別をしているのだろうか?という研究が、アメリカのオーバーン大学の研究者によって発表されました。


MRIを利用した検査で、人間の顔を判別する犬の脳の領域が明らかになり、意外なことが分かりました。何と犬は、人間の顔を判別するための専用の神経領域を持っていたのだそうです!


犬が人間の顔を見たときに脳内で起こっていること

見つめ合う女性とテリア犬


MRIを使っての実験は、6か月齢から3歳までの探知犬として働いている犬12匹が、参加して行われました。犬たちは麻酔なしでMRI装置内に伏せていられるように、あらかじめ訓練を受けています。


装置の中に伏せた状態の犬に人間の顔と犬の顔の写真を見せ、そのときに脳のどの領域が活動をしたかが観察されました。見せられた写真は、人間の場合は「犬がよく知っている人」「犬が面識のない人」で、それぞれに様々な感情の表情が現れている複数のものでした。犬の写真では、「犬がよく知っている犬」「犬が面識のない犬」が使用されました。


それぞれの写真を見せられたときの犬の脳の活動パターンと領域は、被写体を知っているかどうかや被写体の表情には関係がなく、人間の顔を見ているか犬の顔を見ているかによって異なるものでした。犬は人間の顔と犬の顔それぞれに、脳の違う領域で反応しているんですね!


犬の脳の「人の顔に反応する領域」は、人間の脳では『紡錘状回の顔領域』として知られる領域に対応していました。人間では視覚による顔の認識の処理に関与している領域です。


一方、「犬の顔に反応する領域」は、人間の脳の『上側頭回』に対応していました。感情や顔の動きを認識することを含む動的な顔認識に関与する領域です。


犬の「顔認識」今後の課題

犬の脳イメージ


この実験の結果は、私たち人間に置き換えて考えると納得が行く気がします。私たちは犬の顔を認識して判別できるけれど、それは視覚による認識がメインです。


一方で相手が自分と同類の人間であれば、犬のときよりも感情や顔の表情の動きも含めて相手の顔を認識していますね。犬も同じだと考えると、これはなかなかすごいことです。


以前の行動研究では、犬が人間の顔を認識して処理する能力は、人間により近いと考えられるサルの能力を超えていることがわかっているそうです。


今回の実験の結果は、動物の認知能力の進化に関する理論上重要だと考えられています。ただし、この実験の結果が普遍的に進化した犬の「顔認識」の特徴であると結論づけるには、今後さらに同種の実験を行って、同様の結果が再現される必要があります。


まとめ

犬と女性の瞳アップ


アメリカの大学がMRIを使って行った実験で、犬が人間の顔を見たときと犬の顔を見たときに、それぞれ脳の違う領域で情報を処理していることがわかったという結果をご紹介しました。


犬が麻酔なしでMRIを使った検査を受けるための訓練が開発されて以来、犬の脳の様々な活動が私たちにも分かってきています。


一般の飼い主が愛犬を理解する助けになることも明らかになっていくことでしょう。今後も犬の脳研究をチェックしておきたいと思います。


《参考》
https://link.springer.com/article/10.3758%2Fs13420-018-0352-z



わんちゃんホンポ

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