犬の血液型の基礎知識

3月22日(水)12時0分 わんちゃんホンポ


犬の血液型の種類

犬の血液型の種類


ヒトにABO式やRh式の血液型があるように、犬にも様々な方法で血液型が分類されています。その中でもDEA(Dog Erythrocyte Antigen)と呼ばれる、犬赤血球抗原による分類が国際基準になっています。


DEA分類はヒトでいうRh式に相当し、犬ではABO式に当たる血液型がありません。このDEAによる分類では13種類の血液型に分けられます。日本ではDEA1.1型、DEA1.2型、DEA3型、DEA4型、DEA5型、DEA6型、DEA7型、DEA8型というように現在9種類に分類されています。


犬の血液型と性格の関係性

犬の血液型と性格の関係性


犬の性格は犬種や生活する環境、幼少期のしつけの仕方などによって変化するため、血液型が直接犬の性格に関わるとは言い難いです。更に犬の血液型は1匹に1つあるわけではなく、DEA1.1とDEA1.2の組合せといった感じで複数の血液型を持っています。そのため、やはりヒトのように何型だからこういう性格だとは断定しにくいですよね。


犬の血液型と輸血について

犬の血液型と輸血


犬の輸血には、注意すべきポイントがいくつかあります。犬はヒトより血液型の種類が多いので、輸血の際、血液型の適合性等がとても複雑だと思う方もいるかと思いますが、実はDEA1.1型が陽性か陰性かが最も重要なので、まずはこのDEA1.1型についてよく知っておくことが大切です。


また、犬は生まれつき持っている抗体がないため、1度異なる血液型を輸血するとその型は異物として判断され、次からは拒絶反応が起きてしまいます。よって、もしDEA1.1型が陰性の犬にDEA1.1型が陽性の犬の血液を輸血すると、初回に拒絶反応はほとんど起こりませんが、2回目以降は激しい拒絶反応が起きてしまいます。なのでまずは、DEA1.1型が陰性か陽性かを調べることが安全な輸血への近道です。


犬の献血ドナーについて

犬の献血ドナー


動物医療センターや動物病院によってドナー登録の条件は異なるものの、犬にも献血ドナーは存在します。犬の献血ドナーは骨髄疾患や免疫異常、外傷による失血や血友病などの疾患を患っている犬にとっては必要です。献血ドナーの条件の例を挙げると、


  • 年齢が1歳から7歳で体重は4㎏以上
  • 狂犬病の予防接種や混合ワクチン接種
  • フィラリア予防が毎年されている健康な犬
  • 麻酔をかけずに採血可能で温厚な性格の犬

などがあります。ただし、輸血を受けたことのある犬や妊娠・出産経験のある犬、赤血球のカリウム濃度が高い秋田犬などはドナー登録ができません。


また、動物病院で大型犬を飼っていることが多いことからも分かるように、多くの血液を採血できる大型犬の方が小型犬よりも望まれる傾向にあります。採血する際は全血液の1/3がなくなると命に関わるため、1/4の血液を採取します。


犬の献血ドナーは、ふだん聞くことがない上、動物愛護の問題として様々な意見があり人間の医療と比べるとまだまだ輸血による治療は十分に確立されていませんが、この献血ドナーが増えれば治療によって助かる犬も今後増えることが期待されています。


犬の血液型を知っておくメリット

犬の血液型を知っておくメリット


犬の血液型を調べることで輸血を安全に受けることができ、輸血の提供も行えます。また、父犬がDEA1.1型陽性で母犬がDEA1.1型陰性である子犬が、母犬の初乳を飲むことで起こる溶血反応を防ぐことにもつながります。


血液型が分かれば上記のような組合せの交配を避けることや、子犬が生まれた場合でも人工の乳を与えるといった対策をとることができるため、子犬の出産や子育てをするときに役立つといえます。


犬の血液型ではDEA1.1のみ調べることができます。ラピッドベット-Hという血液型判定キットも市販されているため、動物病院で測定することが可能です。輸血をする際は他にもドナー(供血動物)とレシピエント(患者)の血液を混ぜて、適合しているかどうかを判断するクロスマッチング試験が必要です。


まとめ

散歩中の犬たち


犬の血液はヒトとは異なることはもちろん、血液型や血液検査はヒトよりも複雑で数が多いことが分かります。外傷は目で見て気づくことができても、体内の異変は言葉を話せない動物だとすぐに判断することは難しいため、血液の状態を知ること、輸血のときや安心安全に子犬を育てるときのために血液型を知ることは重要です。いざというときのためにも、健康的なうちに愛犬の血液型を1度検査してみてはいかがでしょうか。



わんちゃんホンポ

「血液」をもっと詳しく

「血液」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ