アライグマって予想以上に賢かった。「カラスと水差し」実験を行ったところ軽くクリアするどころかズルをする個体も(米研究)

11月1日(水)14時30分 カラパイア

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 イソップ寓話「カラスと水差し」を知っているかな?このお話は、喉の渇いたカラスが水差しに小石を落とし、見事水にありつく様子が描かれている。

 専門家は、鳥や霊長類の認知能力を測るテストとしてこの逸話のような装置を使用している。このテストで、動物が因果関係を学習し、その知識を応用して問題を解決できるかどうか知ることができるのだ。

 最近の研究でアライグマがこのテストにチャレンジした。

 アライグマはなんと、カラスと水差し問題を解決できるばかりか、ルールの裏をかいて報酬を得る個体がいることも判明したのだ。

【肉食哺乳類代表として選ばれたアライグマ】

 これまで、肉食哺乳類がこの手法でテストされた試しはなかった。そこで目をつけられたのがアライグマだ。

 先行研究では、工夫をこらして問題を解決するなど、アライグマの知能がイエネコを上回ることが明らかにされていた。また水を恐れないため、水の性質について本能的に理解している可能性もある動物だ。


Raccoons Have Passed an Ancient Intelligence Test by Knocking It Over

【好奇心旺盛で認知能力の高いアライグマ】

 米ワイオミング大学博士課程の学生ローレン・スタントン(Lauren Stanton)氏らは、アライグマ8匹に対して、キノコを浮かせた水の入った筒とさまざな大きさの石を用意して、カラスと水差し問題にあたらせた。

 ほとんどのアライグマはこれに興味津々で、実際に実験器具に触れた。中には石を箱や巣穴に隠してしまうアライグマもいたという。こうした行動は実験とは直接関係がないが、認知の重要な要素である好奇心の強さを証明するものだ。

 アライグマのうち2匹が石を筒に入れてキノコを得る方法を覚えたので、新たに重さ(つまり浮力)が異なる物も混ぜて課題にあたらせた。これはアライグマが重さと水位の上昇との関係を理解しているかどうか確認するための実験だ。

実験中の動画はこちらのオンラインサイトで見ることができる。


【予想の斜め上をいっていたアライグマ】

 「研究では、アライグマが新しい問題に直面しても解き方を考案できることが実証されました。時には私たちが予想もしない方法でやってのけます」とスタントン氏。

 実験中、アライグマの1匹は筒のてっぺんに登って前後にゆすり、倒して中のキノコを手にした。また2匹は浮きを水面でじゃぶじゃぶ上下させ、波でキノコを手の届く高さまで上げて手にした。

 研究チームの意図通りに課題をクリアしたのがたった2匹だけだったため、アライグマの認知能力と道具の利用能力については限定的な結論しか出されなかった。しかし図らずも彼らの創意工夫が浮かび上がる結果となった。これも重要な認知能力である。

 イソップ寓話のような実験を動物にやらせると、種によってそれぞれ異なるやり方をすることがある。「今回の研究はそれを思い出させてくれました」とスタントン氏はコメントしている。


via:livescience / springer など/ translated by hiroching / edited by parumo


 やはり個体差というものは大きいもので、賢い子とそうでもない子、てきぱきした子とおっとりした子、人間界と一緒だね。もちろんどれが良いというわけではなく、みんな違って多様性ってやつだね。


【賢くてもかわいくても特定外来生物、触るな危険!飼育は違法】

 日本では1977年にアライグマを題材としたアニメが人気となり、ペットとして多くのアライグマが輸入されるようになった。ところが成獣となり飼いきれなくなって野外に捨てられたり、賢いがゆえに、飼育檻から逃亡するケースが続出し、野生化したアライグマが問題となっている。

 繁殖力が強く日本に天敵がいないため、すでに多くの都道府県で自然繁殖が確認されている。農作物や家屋へ侵入するなどの被害が深刻化しており、特定外来生物に指定されている。

 学術研究などの例外を除き、アライグマの飼育・譲渡・輸入は原則禁止だ。販売や野外に放つことも厳しく禁じられている。勝手に日本に連れてこられたアライグマも被害者と言えば被害者なのだが駆除の対象となっている。アライグマを見かけたら最寄りの市役所もしくは町村役場に連絡しよう。

 つい先日もアライグマ4匹を許可なく飼育した後に逃がした大阪の女性が書類送検されたというニュースが話題となっていたね。

カラパイア

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