遺体捜索犬が大手柄!紀元前8世紀の墓を発見(クロアチア)

11月25日(月)22時30分 カラパイア

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  古墳をがしがし発掘しまくりたい考古学者たちは今、伝統的な探索テクノロジーに回帰しつつあるそうだ——つまり犬のことだ。

 麻薬や爆発物の探知など、人類のベストパートナーたちはその強力無比な嗅覚を活かしていろいろな分野で活躍しているが、遺跡の発掘調査に参加しているという話はあまり聞かない。

 しかしクロアチア、ザダル大学の考古学者ヴェドラナ・グラバシュ博士は、遺体捜索犬ならば古墳の発見もお手の物なのではないだろうかと考えた。

 そして、どうやら彼女のカンは当たっていたようだ。
・先史時代の遺体を犬は嗅ぎ当てられるのか?

 アドリア海に面したクロアチア、カルロバッグの丘の上に建てられた紀元前8世紀の要塞Drvišicaは、すでに共同墓地の調査が進められている発掘現場だ。

 墓に埋葬されていた棺の中からは、非常に保存状態が良好な指の骨や歯などが見つかっている。

 だがいくら犬といえども、とっくの昔に腐り果て、わずかしか残されていない人間のこうした遺体を嗅ぎ当てることはできるのだろか?

 確かに、第二次世界大戦の頃から墓地の捜索に使われてきた実績が犬にはある。19世紀の墓を発見したこともある。だが、ここで問題にしているのは先史時代の墓なのだ。

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・人間の遺体は長期にわたりニオイを出し続けている

 『Journal of Archaeological Method and Theory』(2018年11月16日付)に公開された研究で、グラバシュ博士らは次のように人間の遺体はかなり長期にわたってニオイを出し続けると指摘している。

 「人の腐敗臭は条件さえよければ、数千年も土の中に保存される。また湿気のある環境では、体の脂肪がさまざまな土壌の中で脂質混合物に変わり、遺体に死蝋が形成されることもある。」

 実際、石棺の中で死蝋化したローマ時代の子供が見つかっているくらいだ。

 腐敗臭が土の中で数千年も残るのであれば、犬はとうの昔に忘れ去られた墓を嗅ぎ当てることができるに違いない。

 何しろ犬の鼻には3億という嗅覚受容体が備わっており、その嗅覚は人間の10万倍も強力なのだ。犬は臭いだけで三次元像を形成することができる。

 グラバシュ博士らは、年齢や経験の異なるメスの遺体捜索犬4頭を使って、すでに発見されている墓を探させるという実験を行ってみた。しかも捜索対象とされたのは、太陽・空気・雨にさらされて難易度が上がった墓だ。

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・未発見だった紀元前8〜1世紀の墓を犬が嗅ぎ当てた!

 結果は、大成功以外の何ものでもなかった。犬たちはやすやすと墓を発見したばかりか、それまで知られていなかった墓を5つも嗅ぎ当てたのだそうだ。

 これらの墓は、放射性炭素年代測定法と物質文化の分析から、紀元前8〜1世紀のものだと推定されている。

 また、まだ調査されていない古墳の候補地もふたつほど知らせてくれた。こちらは、もう少し検査を進めてから発掘調査が行われる予定だそうだ。

 グラバシュ博士らは論文の中で、「遺体捜索犬は、墓地を突き止め、さらには正確な埋葬地まで発見できる、有効な非破壊的探査法」とみなせると評し、僻地のように地表の痕跡がほとんど判別できないような遺跡の調査では大きな可能性を秘めていると述べている。


"Archaeology dogs project" na lokalitetu Drvišica (Karlobag) iz emisije HRT1 "Znanstveni krugovi"
References:Archaeologists confirm that dogs can successfully sniff out ancient tombs from 800 BC

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