盲目の孤独なバイソン、子牛と出会ったおかげで親友の絆を育み自信を芽生えさせる(アメリカ)

12月12日(木)11時30分 カラパイア

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image credit:lighthousefarmsanctuary/Instagram

 広い牧草地で悠々と草を食むアメリカバイソン(アメリカヤギュウ)の姿は、のんびりとした快適な暮らしをイメージするかもしれない。しかし、アメリカのオレゴン州で暮らすあるバイソンは、盲目ということもあり、何年もの間仲間たちから相手にされず、孤独に寂しく生きて来た。

 ウシ科は社会性の高い動物で、親友を作ることで知られている。親友と一緒にいるとストレスレベルが下がるという研究結果も報告されている。

 孤独なバイソンだったが子牛と出会ったことでその人生(牛生)は大きな変貌を遂げたようだ。生きる喜びを見出したバイソンは、たちまち自信が芽生え、かいがいしく子牛の世話をするようになり、2頭の間にはとても深い絆が育まれるようになったという。
・盲目の孤独なバイソン、親友に出会う

 オレゴン州セイラムの北部で暮らしてきた盲目のバイソン“ヘレン”は、ずっと孤独だった。


 飼い主が呼び声をかけるまで、1日中仲間と触れ合うこともせず、ただひたすら草を食む日々を過ごしてきたヘレンは、やがて飼い主が世話のための費用がかかり過ぎるという理由で、保護区へと預けられることになった。

 同州シオにあるLighthouse Farm Sanctuaryへとやってきたヘレンは、ここでも孤独に牧草地を歩き回る日々を何年も過ごしてきた。

 しかし、そんなヘレンに変化が訪れた。オリバーという子牛の親友ができたのだ。


・オリバーの乳母役をするヘレンに劇的な変化が

 オリバーは、2016年12月に酪農場から救助されたベッツィーという牛が保護区で産んだ子牛で、現在生後4か月になるが、ヘレンがオリバーと初めて出会った時、ヘレンに大きな変化が訪れたと保護区の事務局長グゥエン・ジャクビシンさんは言う。

ヘレンは、オリバーが現れる前は保護区にいる羊や山羊、盲目の豚たちと牧草地をシェアすることにとてもナーバスになっていたようです。私たちがどれだけ仲間意識を持たせようと努力しても、ヘレンはいつも孤独で1頭だけで歩き回っていました。

でも、オリバーがヘレンの前に現れてからというもの、ヘレンの態度は信じられないほど変わりました。ヘレンが大きな喜びを感じているのは見ていても明らかです。

 ヘレンは、まるで赤ちゃんの世話をする乳母のようにオリバーを愛しんでいます。互いにグルーミングする姿を見て、ヘレンがこれまでに一度も出すことのなかった母性をオリバーに示しているのだと感じました。


・2頭の絆は深く、いつも一緒

 ジャクビシンさんによると、オリバーの母ベッツィーは、まるで“デイケア”に子供を預ける母親のように、毎日ヘレンのいる牧草地にオリバーを預け、ヘレンが1日中オリバーの世話をしている間は、悠々と草を食んだりリラックスしたりして過ごしているという。


 オリバーは、毎朝乳母役のヘレンと一緒に牧草地を走り回り、餌を分け合い、寄り添って放牧し、日光浴をするのが日課となっているそうだ。


 そのため、今ではオリバーとヘレンの絆はとても深くなった。そして、絆を深めたもう1つの理由は、2頭の被毛の色にあるようだ。

オリバーの色は、最初は母牛のような薄い茶色でした。でも、次第にヘレンのようなスモーキーブラウンに変わってきたのです。互いの色が似ていることも、2頭の結びつきを一層強くしたと思います。(ジャクビシンさん)

 盲目のヘレンは、オリバーのおかげで保護区にいる他の動物たちとも仲良くなれるほどに自信を取り戻した。


 この保護区では、虐待や飼育放棄された家畜を引き取り、リハビリとケアに尽力している他、適切な場合には保護した家畜たちに再び飼い主を見つけることも行っているという。

 現在、この保護区には豚や牛、馬や鶏、羊や山羊などを含む200以上の動物たちが暮らしており、その様子はインスタグラムアカウント『lighthousefarmsanctuary』でも見ることができる。

References:USA TODAYなど / written by Scarlet / edited by parumo

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