米朝が極秘協議、12月に北京で 米の対北融和派巻き返しか? 1・16バンクーバー閣僚級会合は紛糾の恐れ

1月4日(木)5時3分 産経新聞

 北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐり、米政府関係者と北朝鮮当局者が昨年12月上旬に北京で極秘協議を行っていたことが3日、分かった。同じ時期にカナダ政府が日本政府に「対北圧力」方針の見直しを迫っていたことも判明した。一連の動きの直後、ティラーソン米国務長官は北朝鮮との無条件対話に応じる考えを表明。トランプ政権内で対北融和派が巻き返しを図っているとみられる。

 複数の政府筋が明らかにした。北朝鮮との極秘協議を主導したのは米国務省情報調査局元北東アジア室長のジョン・メリル氏。「トラック1・5」と呼ばれる官民合同の意見交換会の形をとったとされる。北朝鮮側の出席者ははっきりしないが、対話の再開条件や枠組みなどについても協議したとみられる。

 直後の12月12日にティラーソン氏は講演で「前提条件なしで北朝鮮との最初の会議を開く用意がある」と発言した。メリル氏らの報告を踏まえ、対話再開に向けたシグナルを北朝鮮側に送った可能性もある。

 米朝間では、米国務省のジョセフ・ユン北朝鮮担当特別代表と北朝鮮外務省の崔(チェ)善姫(ソニ)米州局長も度々接触しているとされる。

 ユン氏は、昨年9月15日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射した直後に「60日間の挑発行為停止」を条件に対話再開を提案した。ところが、トランプ大統領が11月20日に北朝鮮をテロ支援国家に再指定することを発表したため、北朝鮮側はユン氏との対話チャンネルを重視しなくなり、代わりにメリル氏と接触を図ったとの見方もある。

 一方、日本、カナダ両政府の外務・防衛当局者が12月6〜8日にオタワで安全保障協議を行った際、カナダ側は「北朝鮮と交渉しなければならない。その点は米政府とも話し合っている」と述べ、米国務省とのパイプを誇示しつつ対話の重要性を強調した。日本政府の「圧力重視」方針についても「圧力一辺倒では問題がある。不測の事態が起こるかもしれない」と懸念を示したという。

 カナダ政府は1月16日にバンクーバー市で、米英など朝鮮戦争時の国連軍参加国に日韓両国などを加えた閣僚級会合を主催する。この会合はティラーソン氏の要請で開催が決まったとされており、米国務省を中心に対北融和派が会合を主導する公算が大きい。

 このため、河野太郎外相は当初、会合出席を拒んでいた。ところが、米ホワイトハウスが「無条件対話」を否定し、圧力を重視するマティス国防長官も出席する方向で調整を始めたため、河野氏も出席することに方針転換した。会合で圧力派と融和派の軋轢(あつれき)が表面化し、紛糾する可能性がある。

産経新聞

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