爆弾低気圧通過で東北など暴風雪 秋田は36.9m/sと冬期では記録的暴風

2021年1月7日(木)21時45分 ウェザーニュース

2021/01/07 21:45 ウェザーニュース

24時間で中心気圧が28hPa低下した爆弾低気圧が北日本を通過中です。特に低気圧に近い東北北部は強い雪と猛烈な風に見舞われ、外出が危険なほどの暴風雪となっています。
21時までの最大瞬間風速は、秋田県八峰町・八森で42.4m/s、秋田市で36.9m/sを観測。秋田市の風速は冬期(12〜2月)に観測したものとしては、1957年の記録に次ぐ2番目の強さです。
雪は東北に加え、北海道や本州の内陸部や山沿いでも急増。21時までの1時間の間に群馬県みなかみ町・藤原で12cm、岐阜県白川村で10cmを観測。この冬初の積雪を観測した北海道帯広市はすでに21cmの雪が積もっています。

九州の市街地でも積雪

九州の積雪の状況

また、九州など西日本でも断続的に雪が降っており、佐賀では1cmの積雪を観測。そのほかの主要都市で1cm以上の積雪を観測している所はないものの、ウェザーニュース会員による積雪状況の報告では、福岡県内からも「道路にうっすら」の回答が増加しています。
今は雪が小康状態となっている所でも、今夜遅くからは雪が強まる見込みです。寒気のピークとなる明日8日(金)にかけて断続的に強い雪の降るおそれがあります。

九州は数年ぶりの大雪のおそれ

9日(土)21時までの新たな積雪増加予想

低気圧通過後は強い冬型の気圧配置となって、上空1500m付近で−9℃以下の強い寒気が東日本や西日本のほぼ全域を覆う予想です。
日本海側の地域を中心に大雪となり、北陸など雪雲のかかりやすい場所では120cmもの積雪増加が予想されます。発達した雪雲の一部は山を越えて瀬戸内や太平洋側にも流れ込み、普段雪のほとんど降らない地域でも積雪となるおそれがあります。
特に、九州では当初の予測よりも気象状況が悪化していて、9日(土)にかけて断続的に雪が降る予想です。雪のピークは今夜から明日8日(金)の朝と明日夜の2回となる見込みで、10日(日)朝までの積雪の増加は九州山地の山岳部では30〜40cmに達する可能性があります。
ウェザーニュースの予想では、九州北部の平地でも15〜20cmの積雪があるとみています。福岡市の市街地でも5cm以上の雪が積もって、ここ数年にない大雪となるおそれがあります。

普段それほど雪の降らない地域でこれほどの雪が降ると、倒木や樹木の垂れ下がりによる停電や鉄道の線路支障が発生したり、積雪による線路のポイント故障や路面凍結によるスリップ事故の発生、都市高速の通行止め、立ち往生による大規模な車両滞留などに発展するおそれがあります。万が一九州道などで長期の通行止めが発生すると、物流の停滞により、今後スーパーやコンビニなどで食料品などの品薄状態となる可能性もありますが、買い占めはおやめください。
積雪や路面凍結によりスリップ事故等の発生が懸念されます。冬用タイヤやタイヤチェーンなどを装備していない車の運転は危険を伴いますので厳禁です。

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

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