IR汚職の維新・下地議員と菅官房長官の関係! カジノは辺野古基地建設とセット、中国マネー貰っていたのは米軍基地推進派

1月8日(水)18時59分 LITERA

昵懇の関係にある下地議員と菅官房長官(公式HPより)

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 やはり金は渡っていた──。6日、日本維新の会の下地幹郎衆議院議員(比例九州)がIR汚職疑惑で中国企業「500ドットコム」から現金を受け取っていたと認めた。さらに、現金授受を否定していた船橋利実議員(比例北海道)も本日、100万円を受け取っていたと認めた。


船橋議員は100万円を「寄付」だと言い、政治資金収支報告書への記載漏れだとするコメントを出しているが、そんな子どもの言い訳が通用するか。むしろ、下地議員、船橋議員に金が渡っていたという事実により、現金授受を否定している岩屋毅・前防衛大臣(大分3区)や宮崎政久・法務政務官(比例九州)、中村裕之・前文科政務官(北海道4区)、船橋利実議員(比例北海道)といった他の自民党議員への疑いもさらに深まった。


その下地議員は昨日、離党届を提出したが、言うまでもなく離党で済むような問題ではない。


下地議員が500ドットコムの当時顧問だった紺野昌彦容疑者から現金100万円を受け取ったのは2017年10月の衆院選期間中だったが、当時、下地議員は超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(カジノ議連)の副会長。しかも、現金を授受する以前には東京の議員会館で紺野容疑者だけではなく500ドットコムの社長や副社長らとも面会していたのだ。受け取った現金が政治資金収支報告書に記載されていない件について、下地議員は「事務所職員が領収書を発行しようとしたら紺野さんに固辞された」と言って控えがないための記載漏れだったと強調し、あくまで紺野容疑者の個人献金であり政治資金規正法で禁じられている外国法人からの寄付ではないと言い張ったが、この100万円がカジノ進出を狙う中国企業からの金であり、なんらかの見返りを求めるものだと認識していたからこそ裏金にしたとしか考えられない。


 しかし、下地議員のこうした態度以上に醜悪なのが、維新の松井一郎代表だ。


 松井代表は秋元司議員が逮捕された際、「権限もないのに俺は力がある、俺は力があると業者に餌をまいて食いつかせた。個人的なオレオレ詐欺事件だ」などとのたまい、「政策と個人の犯罪を一緒にしてどうするのか」「偏向報道はやめろ」とカジノを守る一心で批判。年明け早々に下地議員の疑惑が浮上しても、党としての責任はあきらかにせず「金をもらっていたらアウト」「議員辞職すべき」と述べ、維新の国会議員団副代表兼選対本部長という党の要職に就く人物の裏金問題だというのに他人事感を丸出しにしたかと思えば、「IRは国際観光拠点をつくる政策の話。政策と個人の不適切なお金の話は別で考えるべきだ」などと主張したのだ。


 何をバカなことを。これは「政策と個人の犯罪」というような問題ではなく、そもそもカジノ解禁という政策がなければ、このような汚職事件はおこらなかったのだ。そして、カジノは数兆円にものぼるとされる新たな利権であり、違法だったカジノを法制度化すべく強行採決したのは自民と維新だ。カジノを合法化したいま、大阪の維新だけではなく、横浜では菅義偉官房長官、和歌山では二階俊博自民幹事長などといったように有力政治家たちが地元誘致に躍起になっている。こうしたカジノ推進派の政治家たちとカジノ業者の癒着ははじめから懸念されていたが、そうした指摘を無視して自民と維新は強行したのである。


しかも、松井氏は2016年にカジノ推進法案が審議入りすることに慎重な姿勢を示していた民進党に対し「バカな政党」などと攻撃するなど、カジノ実現の牽引役を担ってきた。その最たる例が2025年の大阪万博であり、カジノとセットで誘致運動を展開、誘致委員会のオフィシャルパートナー(公式スポンサー)にはシーザーズ・エンターテインメントやラスベガス・サンズ、MGMリゾーツといった外資系のカジノ企業が5社も名を連ねていた。


 その上、500ドットコムはIR誘致が決定的と言われる大阪府や大阪市、そして維新にもアプローチしていた可能性がある。本サイトでも昨年末に伝えたが(https://lite-ra.com/2019/12/post-5170.html)、今回問題となっている500ドットコムと協力体制にあったNPO法人「依存学推進協議会」の幹部2人は、500ドットコムと関係があった時期、大阪府・大阪市IR推進局が夢洲地区へのIR誘致を検討・協議する「IR推進会議」の委員を務めていたのだ。
 
 にもかかわらず、政治家に広がるカジノ汚職を“個人の問題”に矮小化し、自分や党には無関係であるかのように松井代表は振る舞っているのである。無責任にもほどがあるだろう。


●下地議員と菅官房長官は「シモちゃん」「スガちゃん」の仲で選挙でもタッグ


 だが、今回の下地議員の問題では、責任が問われるべき人物がもうひとりいる。菅官房長官だ。


 菅官房長官は6日のテレビ番組や7日の会見でカジノ汚職について「IR以前の問題」などと切り捨て、秋元議員の逮捕や下地議員の現金授受問題を踏まえた質問にも、ただカジノの正当性を滔々と説いただけだった。


 自民党所属だった秋元議員の汚職疑惑を「IR以前の問題」と言い張るのも聞き捨てならないが、問題は下地議員のほうだ。というのも、じつは下地議員は以前から菅官房長官と昵懇の関係で、カジノをめぐっても接点をもっていたからだ。


 下地議員は1996年に自民党から出馬、初当選を果たし、その後、国民新党や維新の党などを転々としてきたが、じつは菅義偉官房長官と初当選の同期。2019年6月19日付の沖縄タイムスは、ふたりが〈「シモちゃん」「スガちゃん」と呼び合う間柄〉であり、昨年6月におこなわれた同期会には下地議員と菅官房長官がそろって出席したこと、その場には安倍首相も駆けつけたことなどを報じている。このとき、下地議員は興奮気味に、こう語ったという。


「沖縄の選挙も一緒にやっているし、よかったよ」


 この発言のとおり、沖縄の選挙を取り仕切ってきた菅官房長官が頼りにしてきたのが、維新の下地議員だった。2018年2月の名護市長選を皮切りに自公に維新をくわえた協力体制を構築した菅官房長官だったが、その維新側の要が下地議員だったのだ。


 実際、2018年9月の沖縄県知事選では、公示前、菅官房長官はわざわざ維新の県総支部の会合に参加したが、そこで〈沖縄政策の節目節目にアドバイスをくれたのは当選同期の下地幹郎衆院議員だったと持ち上げた〉という(沖縄タイムス2018年9月2日付)。さらに、公示後の選挙期間中も、菅官房長官は下地議員からの求めに応じ、定例記者会見を1時間早めてまでして沖縄入りし、維新の集会に駆けつけている。


 下地議員の実家は沖縄の大手建設会社・大米建設であり、辺野古新基地建設工事にも食い込み、2018年3月に2工区をジョイントベンチャーとして防衛省と約73億円で契約している。つまり、下地議員は“新基地建設利権”の当事者という意味においても、菅官房長官とともに自公と維新が推薦する佐喜眞淳候補を県知事にしなければならなかった。だが、じつはこの県知事選には、もうひとつ“利権”が絡んでいた。それがカジノだ。


 そもそも翁長雄志・前知事は2014年の県知事選でカジノ誘致反対を訴え、2018年の県知事選でも翁長氏の“後継者”として立候補した玉城デニー氏は公開討論会でも「カジノは必要ない。外国からきた業者が日本人の財産を奪うものだ」と明言していた。だが、逆に菅官房長官は沖縄へのカジノ誘致を組織票につなげようと画策。実際、この県知事選において、自民党県連幹部は「ある自民党幹部は、財界や団体などに対して前国会で成立したカジノを含む統合型リゾート(IR)実施法のカジノ誘致なども水面下で示していると聞いている」と証言している(「サンデー毎日」2018年9月23日号/毎日新聞出版)。


●「反対派に中国マネー」のデマ飛ばしていた辺野古推進派こそ中国マネーを貰っていた


 辺野古新基地建設と引き換えにカジノ誘致で沖縄経済界の票を狙う──。これは新基地建設もカジノも推進派である菅官房長官と下地議員にとって一挙両得の計画だが、それによって基地建設反対という沖縄の民意を分断させようとしていたのである。


無論、こうしたカジノ誘致への具体的な動きが500ドットコムによる贈賄につながったことは疑いようもない。実際、下地議員と同様に500ドットコムから金が渡ったという疑惑があがっている自民党の宮崎政久・法務政務官は、官邸が重要視する宜野湾市が選挙区であり、2016年の宜野湾市長選で菅官房長官をバックアップすべく陣頭指揮をとった。また、宮崎議員は2019年の県民投票実施をめぐって、市町村が県民投票にかんする予算を採決する前に保守系議員を対象に予算案の否決を呼びかける活動をおこなっていたことが発覚したが、この活動の最中、宮崎議員は菅官房長官と面談していた(https://lite-ra.com/2019/01/post-4499.html)。


辺野古新基地建設推進派として菅官房長官と緊密な関係にある議員に、カジノ進出を狙う中国企業から金が渡っていた──。新基地建設に賛成し、反対派市民に対する攻撃をつづけている安倍応援団たちやネトウヨは「基地反対運動の資金源は中国」「反対派には中国マネーが流れている」などと根拠もないデマを拡散させてきたが、実態は新基地推進派にこそ中国企業の金が流れていたのである。


 ともかく、こうして利権を貪る国会議員の存在があきらかになった以上、このまま何事もなかったようにカジノ解禁を進めることはできない。現金授受を否認している議員らの問題も含めさらなる疑惑の解明と、カジノ法の廃止に向けた議論が必要だ。
(編集部)


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