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右傾化するテレビで孤立、室井佑月が金子勝に弱音!「どんどん仲間がいなくなる」「右のやつらが羨ましい」

LITERA1月14日(土)14時30分
画像:室井佑月と金子勝・慶應大教授、闘う言論人ふたりの白熱対談後編をお届け!
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室井佑月と金子勝・慶應大教授、闘う言論人ふたりの白熱対談後編をお届け!

 室井佑月がさまざまな学者やジャーナリストに会って、安倍政権のどこが危険なのか、安倍政権をどうしたら倒せるのか、を本気で考える連載対談「アベを倒したい!」。経済学者の金子勝氏を招いた第一回、前編では、オリンピック前、経済が破綻したあとに必ず揺り戻しがくる、という金子の予測が明らかにされた。後編はそこからメディアの問題に話題が移り、議論は白熱。室井の口からは思わぬ本音も飛び出した!


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●左翼は安倍政権やネトウヨのやり方を見習うべきだ


室井 金子先生は、揺り戻しが必ずくると言うけど、でも、いまのメディアの状況をみていると、私はそういう風には思えない。高い支持率だって、責任はマスコミの報道のせいでしょう。安倍さんなんてスローガンだけなのに。スローガンを掲げて、すごく宣伝して。でも、マスコミは中身の検証なんかほとんどしないから、勇ましいスローガンだけが印象に残る。真珠湾訪問にしても、テレビでは1日中「安倍」「安倍」って連呼していたけど、政府からリークされた情報を垂れ流すだけで、それをどう評価するか、問題点は何かを一切報道していない。それどころか安倍礼讃一色だよ。


金子 たしかに、そういう部分はある。テレビで「真珠湾! 日米和解!」と聞き続けると、何も考えずに「安倍首相はいいことしてるんじゃない」って思うわけ。毎日、毎日垂れ流される情報で、みんな「安倍さんが活躍している」となる。こうしたマスコミ懐柔は菅義偉官房長官の存在が大きい。下から這い上がってきて、政敵を追い落として、金とポストの人間の汚さを知り尽くしている。内閣人事局を作って、官僚の人事で安倍に批判的な人を飛ばしたり直接的な人事をやるわけです。メディアもそうだけど、男はだめなんだ。金と出世をちらつかせられるとね。


室井 悔しいけど、安倍さんは攻め方がうまい。『報道ステーション』『NEWS23』「朝日新聞」とかメディアは名指しで攻撃されると、その恐怖が周りに伝播する。でも左側の攻め方って、メディアを批判はするけれど、特定ではなく全体としてのメディア評になっている。だから、怖くもなんともない。こっちも、名前を具体的に出して攻めることも必要だよ。ネトウヨや、ネトサポのやり方、向こうのやり口を真似すればいい。嘘、デマ、ヘイトなどの卑怯な攻撃に対して、こっちも同じように集中攻撃する。ネトサポのように組織化する。対抗するにはそれしかないんじゃない。左翼の人って、そんなの格好悪いとか、頭悪そうなんてよく言うけど、それじゃ勝てない。見せしめみたいに、ヘイトや嘘を拡散すると、こんな風に追い詰められるんだ、潰されるんだ、という恐怖を与える。それは向こうがやっていることだしね。卑怯な奴には卑怯な手段。私たちだって名前を出してギリギリでやっている。だからこれからは、きちんとメディア名や個人名をあげて批判しようと思ってる。「メディア全般がダメだ。安倍政権に懐柔されてる」なんていう、今までのやり方だと、誰も怖いと思わないんだよ。安倍政権のやり方は、狙い撃ちだったじゃない。そのやり方が怖いと思うんだったら、逆張りをやるしかない。


金子 民進党とかバカ正直だから、自民党がマスコミ対策をかなり緻密に研究し、実行しているのをみているのに、自分たちじゃ全然やってないけどね。


室井 知らないうちに、ほとんどのメディアが自民党に抑えられてる。国会中継でも安倍さんがやり込められるシーンは放映されないでしょ。YouTubeでも安倍さんが格好よく決まったセリフだけがアップされて、拡散していくけど、逆に追い詰められたときの動画がほとんど上がってない。だから追い詰められた動画をどんどん拡散しなくちゃ勝てない。政権批判する番組スポンサーに抗議の電話があったら、逆にそのスポンサーを賛美する電話をする。良いことを言った人を褒める電話ね。そして政権べったりのコメントをする芸能人、著名人には、そのスポンサーに抗議する。奴らの逆張りこそが有効なんじゃない? 15年の紅白の桑田佳祐や、安保や都知事選の石田純一、長渕剛、渡辺謙さんなどの著名人たちも、きちんと声をあげている。でも「バカみたい」とか、「中学生の作文レベル」という声が大勢を占めちゃう。そんな時に「感動した」という意見をもっともっと拡散して応援したい。ネトサポみたいに(笑)。そうすれば状況は、もっと変わっていくと思う。


金子 確かに、そのくらいやらないとダメかも。でも左翼って団結できないし、真面目なんだよね。


室井 それでもネット左翼の戦略的組織化は必要だよ。もう仕事やめてそっちやろうかな。キャンペーンを張ってみんなで一斉に攻撃する。数字やスポンサーが怖いテレビは特に効果的だと思う。ネトウヨ手法を見習う!  左はバカって言われるのを恐れるけど、バカくらいじゃないと現状は打開できるわけない。左の人たちは批判されるのをいやがって固すぎるんだよ。相手が卑怯なことやってるんだから、こっちも卑怯で対抗しないと。


金子 連載している日刊ゲンダイの記者が、最近困ったっていうんですよ。「俺たちはゲリラ・メディアのつもりで、人が批判しないタブーを発信していたつもりが、いま大手新聞がおかしくなって、自分たちが言ってることが"正論"になっちゃって」と。確かに室井さんや、ゲンダイの記者がいうように、今の日本はマスコミがおかしくなっている。でも、左の人たちは格好つけだし、批判されることを凄く嫌がるよね。頭が固すぎるんだ。批判されるとムキになる。僕なんかネトウヨにがんがん叩かれて嬉しくなるよ。きたな、きたな、嬉しいな拡散してくれて(笑)。この変動期に、物が言えたり書けたりするのは楽しい。時計に喩えると、時間を見るんじゃなく、時計の中身がどう動いているのかを探るのが商売だからね。それが手に取るようにわかるのがいい。


室井 それは金子先生が学者だからで、芸能人がやられたらやっぱり仕事に影響する。だからネトウヨに叩かれるような立派な発言した人には「あの発言はよかった」って反応を多くテレビ局やマスコミにも伝えればいいと思う。金子先生みたいな強い人が、「バカは気にしない」なんて言ってると、弱い立場の芸能人や反応を気にする著名人が声をあげられなくなって、今みたいになっちゃったんだからさ。


金子 別に芸能人じゃないから、発言する場がどこであってもかまわないわけで。みんな笑うかもしれないけど、僕は1000人しか読まないような難しい本を書いていこうと思っている。物事の本質をつくような。自己満足かもしれないけど、こういう時代だからこそ、ワクワクしながら楽しみたい。


室井 私はそんなことを言う人がカッコイイとは思わない。先生はそうかもしれないけど、どんどんそれで発言できる人が少なくなるんだから。萎縮しちゃうよ。


●安倍政権に見捨てられた地方から反逆の狼煙は上がる?


金子 でも希望はあるよ。僕は中央メディアからは声がかからなくなっても共同通信とか北海道新聞、信濃毎日とか、地方から注文がたくさんくる。それはなぜかと言うと、原発もTPPも基地も、あらゆるものが地方の問題で、押し付けられているという生活に密着した切実な問題があるからだと思っている。そして今、野党共闘や、沖縄の翁長雄志知事のもとでのオール沖縄、さらに山口県と佐賀県でオスプレイとTPP反対があり、新潟でも再稼働に慎重な米山隆一知事が誕生している。


室井 じゃあ、なぜ、地方でも安倍さんの支持率が高いの? おかしいでしょ。


金子 もう朝日VS読売の時代は終わったんだよ。民進党を始めとする野党が、中央VS地方という対立構図がわかってないからだね。相変わらず自民党に妥協的な事を言っているから、中央政治の時代の枠組みに取り残されてる。


室井 そんなことを言ってるだけじゃ絶対だめなんだよ。それだと何年かかるかわからない。地方に行ったらわかるけど、選挙のときに弁当屋はここ、印刷はここと、利権の分配が決まっていて、どっちが正しいとかじゃないんだよ。ちょっとでも高いお金をくれる方がいいに決まってる。どんないい政策を述べているかなんて関係ない。それに大手新聞VS地方新聞って言うけど、私はそうは思わない。沖縄のことだって地元の新聞は頑張ってるけど、中央の人たちが読んでない。発行部数もどんどん減ってきてるわけだから。メディアも既得権益にずっぽり浸かっていて、それを手放そうとしない。だから保守的、風見鶏的になる。若い子は新聞なんか読んでなくてネットで見るわけだから。例えば、見出しと本文が違う場合、それをいちいち指摘、批判して、突いて話題にしなきゃダメだと思う。


金子 僕は2018年から2019年に日本はひとつの転機を迎えると思っている。オリンピックに向け、海外メディアも日本の現状を積極的に伝えるだろうからね。日本のメディアが隠蔽してきた福島原発の現状、放射能、健康被害なでの実態が暴露される。


室井 まだまだ隠していることたくさんあると思うし、オリンピックは返上した方がいいと思う。北京五輪の時も公害を気にして参加しなかったアスリートもいた。日本もそうなるんじゃない? 福島県で野球を開催しようとして、世界連盟が否定的見解を出したけど、その本当の理由は絶対言わない。みんな思っているけど口にできないんだよ。「芝生じゃないのが嫌なんじゃないのか」とか、いろいろ言い訳ばかり考えて。


金子 実際、震災後に福島大学で「日本地方財政学会」の大会を開催した時も同じようなことがあった。毎年ゲストを呼ぶことになっていたが、何人かに拒否された。


室井 原発事故だけじゃない。震災以降、震度5以上の地震が多発して、16年には33回もあったんだよ。震災後の2012年から年間10数回程度で収まっていたのに、多発している。しかも、こうした地震を安倍さんは利用しているし、大震災がくれば、安倍さんにとって有利じゃないの? 緊急事態だって言えるし、熊本震災の時も緊急事態条項を持ち出して、世論操作していたもの。安倍さんにとって、未曾有の大災害はいろいろ利用できるんだよ。危機を煽るのが得意だから。


金子 戦前もそうだったけど、ファシズムは国家的危機、国民が格差など苦しい状況に陥ると出てくるものなんだ。中間層、衣食足りて礼節を知る人たちが多い時はリベラルだが、しかし社会や経済が閉塞すると、洗脳政治にすごく弱くなる。そして強いスローガンを叫ぶ指導者に洗脳される。でも、ファシズムにはもろさもある。それは、独裁者が自分より優れた人間を側に置かないということ。安倍さんもそう。パンツ泥棒とかヤクザと繋がってるとか、政治資金絡みとか。普段だったら陣笠議員にしかなれない人間が大臣になる。だから後継者はいないし、縮小再生産がはじまって、やがて滅びる。実際、アベノミクス、デフレ脱却なんて言ってるけど、消費者物価、支出ともに9カ月連続マイナスが続いている。でもそれが報じられない。安倍政権は4年もそうした状態を放置して、選挙のたびに、「経済最優先」だもの。だから「アベノミクスが目標に達してない」「むしろ悪くなってる」と言い続けることが大事だし、僕はずっと言い続けている。


●2018年にチャンスは絶対にやってくる。それまで闘い続けろ


室井 でも発言する場所がなくなってきてる。私も、いつか振り子が逆に振れるだろうと思って頑張ってるけど、でも長いよ。本音を言える人がどんどんいなくなっていっちゃう。目立ちたくないのに。私なんて、ただのおばさんだよ。なんで怖い目に合わなきゃいけないの。もっとみんなが声をあげてくれたらと思うよ。


金子 室井さんは特異なキャラで、キツイこと言ってもそう受け止められない。


室井 私は嫌なんだって。仲間が減ってくのも嫌。しかも右の論客の人たちって楽しそうなんだよ。テレビに出てても群れて、我が世の春みたいで、すごい楽しそう。みんなで「先生のこの本、読みました!」なんて話しちゃってさ。仕事なんか回し合っちゃってさ。私は、どんどん仲間がいなくて寂しいのに。奴らが羨ましくてしょうがない。


金子 今は、安政の大獄だと思えばいい。国民の間に騙されたという感覚がある以上、揺り戻しは必ず来るから。


室井 私は、騙される人はまた騙されると思う。また力強く新しいのに騙されると思う。ずっとごまかされながら生きていく。だから大事なんだよ、メディアって。


金子 だからこそ、野党でもいいし、市民デモでもいい。ちゃんとしたオルタナティブになるようなスローガンがしっかり定着してこないと。持続する力を持たないといけない。


室井 でも私は、今の状況が嫌なの。自分だけなら気にしないで生きられるけど、子どももいるし。この空気は絶対に変えなきゃいけないって思う。女の勘ね。


金子 室井さんの気持ちはわかるけど、今は、安政の大獄なんだよ。さっきも言ったけど、耐えて次を準備するしかない。でも、数年の流れの中で考えてれば、決して無駄にはならない。今の時代にちゃんと言ってきたこと、その主張は自己満足かもしれないけど財産になると思うよ。虫眼鏡で見てると方向感がなくなるけど、望遠鏡だと小さい小石につまずいて転んじゃう。だから今は、地図をみて望遠鏡で見て虫眼鏡で確認して、きっちり見定めることが大事。僕は当面、ヨーロッパ、アメリカの動向を見ながら、2018年前後に何が起こるのか、どんなショックが起こるのか、それを見極めていきたい。


室井 私は全然違う。そんな長い間、頑張れない。今月のことしか考えられない。まだ長い時間かかるの? どこまで頑張って、いつまで我慢しなくちゃいけないの? 


金子 2018〜2019年が境目だよ。そのときが最初の勝負だ。


室井 金子先生がそこまで言うなら、それまで我慢するかな。でも、私なんてそれまでに消えちゃうかもな〜。


金子 室井さんは生き残らないとだめだよ。


室井 わかったよ。頑張って全身タイツみたいな仕事もするよ。


金子 僕もライザップ行こうかな。


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金子勝 経済学者、1952年生まれ。東京大学経済学部卒業後、茨城大学人文学部講師、法政大学経済学部助教授・教授などを経て、2000年から慶応義塾大学経済学部教授。『原発は不良債権である』『金子勝の仕事道! 人生を獲得する職業人』(岩波書店)、『戦後の終わり』(筑摩書房)など著書多数。


室井佑月 作家、1970年生まれ。レースクイーン、銀座クラブホステスなどを経て1997年作家デビューし、その後テレビコメンテーターとしても活躍。現在『ひるおび!』『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『あさイチ』(NHK)などに出演中。


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