【今週の焦点】「YOUは何しにバンクーバーへ?」 河野太郎外相、安易な対北対話ムード警戒し圧力強化呼びかけへ

1月14日(日)21時38分 産経新聞

 河野太郎外相は16日、カナダ・バンクーバーで開かれる北朝鮮の核・ミサイル問題に関する外相会合に出席する。日本政府内には、会合開催を呼びかけたティラーソン米国務長官の対北融和姿勢を懸念する声もあったが、会合全体が対話ムードに流れるのを防ぐためにも河野氏の出席が必要と判断した。河野氏は「北朝鮮に対する圧力を最大限にまで高める必要がある」と呼びかける。

 「YOUは何しにバンクーバーへ?って感じはする」

 朝鮮戦争時の国連軍参加国が主体の外相会合について、外務省幹部はこう皮肉る。招待国にはコロンビアやスウェーデンなど北朝鮮から地理的に遠い国が含まれており、直接的な利害関係がない国は安易に対話を主張する恐れがあるためだ。

 外相会合をめぐっては、米加両政府が昨年12月の開催を打診したが、日本側は拒否した。11月29日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射した直後にティラーソン氏が一方的に会合開催を発表した際は、河野氏が外務省内の会議で激怒した。同席した幹部が「外交関係もあるので、あまり過激な発言はしないほうがいい」といさめたほどだったという。

 ティラーソン氏はたびたび北朝鮮との対話を模索する発言を行っており、日本政府は北朝鮮に誤ったメッセージを送る可能性を懸念してきた。外相会合がティラーソン氏主導のもと対話路線で進めば、圧力強化を図る日本にとって不利となる。

 このため、日本政府は米加両政府と会合の議題を協議した上で「圧力キャンペーンの維持を打ち出すことはできそうだ」(外務省幹部)との感触をつかんだ。対話ムードを阻止するためにも河野氏の出席が必要と判断した。

 とはいえ、対北制裁で協力を求めなければならない中国は、朝鮮戦争で国連軍と戦火を交えたこともあり、16日の会合に反発している。日本は国連安全保障理事会を圧力強化に向けた有効な枠組みと位置づけており、国連軍派遣国を中心とした新たな枠組みは屋上屋を架すだけとなる懸念もある。(大橋拓史)

産経新聞

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