問われる自民・森山裕国対委員長の手腕 タイトな国会日程、野党再編の混乱…予算案早期成立へどう動く

1月14日(日)21時8分 産経新聞

地元で講演する自民党の森山裕国対委員長=14日午後、鹿児島県曽於市(田中一世撮影)

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 自民党の森山裕国対委員長は14日、鹿児島県曽於市で講演し、22日召集の通常国会で平成29年度補正予算案の早期成立などに全力をあげる考えを強調した。6月20日の会期末までに憲法改正議論や「働き方改革」関連法案などの審議を進める必要があり、政府・与党にとっては30年度予算案の年度内成立が至上命題となる。窮屈な日程で野党再編の混乱も続く難局国会を前に森山氏の手腕が問われそうだ。

 「まずやらなければならないのは補正予算案の1日も早い成立だ。30年度予算案もしっかり成立させる」

 森山氏は14日の講演でこう訴えた。2月1日までに29年度補正予算案を成立させ、翌2日に30年度予算案審議に入りたい考えだ。

 だが、衆院予算委員会は審議入り前から紛糾が予想される。森山氏は与野党の質問時間配分を見直す考えだが、割合を減らされる野党の反発は必至だからだ。

 今年は9月に自民党総裁選を控え、会期の大幅延長は難しい。予算案成立が4月にずれ込めば後半国会の運営は一段と苦しくなる。

 安倍晋三首相は残業時間の上限規制などを盛り込む働き方改革関連法案に意欲を見せる。立憲民主党などは「残業代ゼロ法案」と批判しており、審議は長期化する可能性がある。

 衆参の憲法審査会での議論も本格化する。自民党は1月下旬に党内議論を再開し、3月末までに党の改憲案をまとめる方針だ。一連の予算成立後、速やかに憲法審で改憲案について議論したい考えだが、働き方改革法案で与野党対立が続けば国会の憲法議論もあおりを受けかねない。

 森山氏は昨年8月に国対委員長に就任し、初めての通常国会を迎える。農林水産族のドンとして知られるが、調整能力にも定評があり、首相がTPP交渉参加を決めた際は党内の反対派を説得する側に回った。

 ただ、眼前の状況は複雑だ。昨年の衆院選で民進党が3分裂した結果、衆院では野党会派が乱立し、森山氏がそれぞれと交渉しなければいけないからだ。

 「できるだけ野党は野党でしっかりまとまっていただくことが大事だ」

 森山氏は14日の講演後、国会の召集直前で、カウンターパートナーとなる野党の第一会派が定まらない現状をこう嘆いた。針の穴を通すような国会運営にどう挑むのか、難しい舵取りを迫られそうだ。(田中一世)

産経新聞

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