週刊地震情報 2023.1.15 神奈川県西部の地震で震度3 活断層が多い領域

2023年1月15日(日)10時30分 ウェザーニュース

2023/01/15 10:24 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は前週とほぼ同じ水準です。
関東から北日本にかけて地震が目立つ一方で、西日本は地震が少なくなりました。震度3以上の地震は1回発生しています。(1月9日〜15日10時の集計)

国内:神奈川県西部でマグニチュード4.1の浅い地震

神奈川県西部の地震

11日(水)12時19分頃、神奈川県西部を震源とするマグニチュード4.1、深さ13kmと推定される地震が発生しました。この地震で神奈川県相模原市、秦野市、松田町などで最大震度3、神奈川県から東京都、静岡県、山梨県にかけて震度1や2の揺れを観測しています。
神奈川県西部を震源とする地震で震度3以上を観測するのは、去年11月17日以来、約2か月ぶりです。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。
神奈川県西部には国府津ー松田断層帯や平山ー松田北断層帯、塩沢断層帯など複数の活断層が分布しています。今回の震源は塩沢断層帯の延長線上に伸びる、玄倉断層に近い所です。
政府の地震調査研究推進本部は塩沢断層帯の活動に関して評価を行っており、今後30年以内にマグニチュード6.8程度の発生する可能性は4%以下としています。評価を行っている活断層の中では、発生の可能性が高いグループです。
マグニチュード6クラスでも陸域で震源が浅いため、強い揺れに見舞われるおそれがあります。

世界:インドネシア・バンダ海でM7.6の大きな地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しました。最も大きな地震はインドネシア近海で発生したマグニチュード7.6です。
日本時間の10日(火)未明、インドネシア・バンダ海を震源とするマグニチュード7.6、深さ約105kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは北東ー南西方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。マグニチュード7.5以上の地震が発生するのは、去年9月19日のメキシコの地震以来で、約4か月ぶりです。
人口の多い島から震源が離れていたこともあり、揺れによる被害は報告されていません。また、震源が深かったこともあり、津波の発生はありませんでした。
バンダ海はユーラシアプレートやオーストラリアプレート、太平洋プレート、フィリピン海ピレーとなどがひしめき合っている領域で、非常に複雑な構造となっています。
マグニチュード7クラス後半の地震は多数起きており、今回の震源のすぐ近くでは1963年にマグニチュード8.1の巨大地震が発生しました。また、深さが10km前後の浅い地震もしばしば発生し、地震大国であるインドネシアの中でも、大きな地震の多い地域のひとつです。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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