中国・武漢渡航中に発熱、患者と接触か 新型肺炎、国内で初確認の男性退院

1月16日(木)11時2分 毎日新聞

厚生労働省で記者会見する結核感染症課の梅田浩史室長(左)と日下英司課長=2020年1月16日午前10時32分、梅田啓祐撮影

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 厚生労働省は16日、中国の武漢市に滞在歴のある神奈川県在住の30代男性が肺炎の症状を起こし、国立感染症研究所の検査で新型のコロナウイルス感染を確認したと発表した。昨年末から武漢で発生している新型肺炎患者が国内で確認されたのは初めて。男性は既に退院しており、厚労省は「男性患者から感染が広がる可能性は低い」としている。首相官邸は15日付で、危機管理センターに情報連絡室を設置した。


 同省によると、男性は渡航中の1月3日に発熱し、6日に帰国。同日に国内で医療機関を受診した際は軽症だったが、発熱が続いたため、10日に別の医療機関を受診し入院した。原因不明の肺炎症状と武漢滞在歴があったため、感染研村山庁舎でウイルス検査をし、15日に陽性との結果が出た。対応した医療関係者らに症状を訴えている人はいないという。家族ら、帰国後に接触した人の状況は、保健所を通じて調べている。


 男性は15日に退院し、自宅療養中。本人の申告では武漢では患者が多く出た海鮮市場に立ち寄っていないが、現地で肺炎患者と接触した可能性があるとみられる。男性の国籍や渡航理由はプライバシーに関わるとして明らかにしていない。


 厚労省は検疫所で入国者の発熱状況をサーモグラフィーを使って調べている。男性は6日の入国時には解熱剤を飲んでいて、検査を通過したという。同省は7日から武漢市に滞在歴があり発熱などの症状がある入国者に自己申告するよう呼びかけている。


 新型コロナウイルスを巡っては、武漢市で14日現在、肺炎患者41人で感染を確認。うち6人が重症で1人が死亡した。41人の大半は野生動物や家きん類などを扱う市内の海鮮市場を頻繁に訪問。うち数人は市場を訪れた家族に続いて発症し、自身の訪問歴はなかった。現時点で世界保健機関(WHO)は家族間など限定的な人から人への感染の可能性は否定できないが、次々と感染が広がるリスクは低いとしている。


 コロナウイルスには、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)といった重症肺炎を引き起こすものもあるが、死亡率が約10%と約34%に対し、新型コロナウイルスは2%程度。厚労省は「現在ある情報に限った場合、SARSやMERSほどの重症度ではない」と指摘。過剰に恐れず、手洗いなど感染対策が重要と呼びかけている。【金秀蓮、横田愛】

毎日新聞

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