今冬最強の寒波で九州に暴風雪警報　午後は積雪急増し立ち往生など警戒

2023/01/24 10:08 ウェザーニュース

今日24日(火)は次第に冬型が強まりつつあります。今冬の最強寒波はすでに西日本や北日本の上空に流れ込んでおり、九州北部や山陰では雪の所が増えてきました。
午後にかけては寒気がさらに南下して、活発な雪雲の通過が予想されます。北陸〜山陰にかけては短時間の積雪急増による立ち往生などに厳重な警戒が必要です。

瞬間的に20m/s超の強風で吹雪に

大陸から優勢な高気圧が張り出し、日本付近は西から冬型の気圧配置が強まっています。今冬で最も強く、近年でもないような強力な寒波が襲来し、北日本に加えて西日本の日本海側でも雪の所が増えてきました。
10時までの1時間では秋田県秋田市・雄和、岐阜県白川町、鳥取県大山町でそれぞれ4cmの雪が新たに積もりました。
冬型が強まるとともに風も強まり、10時30分までの最大瞬間風速は長崎県雲仙市・雲仙岳で25.3m/s、福岡県北九州空港で22.6m/s、新潟県佐渡市・弾崎で27.4m/sを観測しています。10時30分の時点で東北日本海側や北陸、九州などに暴風雪警報、長野県や兵庫県、島根県には大雪警報が発表中です。

午後は1時間に10cm超の激しい雪に

24日(火)夕方の雪・雨の予想

日本海にはJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)に伴う活発な雪雲の帯が形成されており、午後には北陸から近畿北部、山陰地方にかかってくる見込みです。非常に発達した雪雲で、局地的には1時間に10〜15cmの激しい雪を降らせるおそれがあります。
これだけ激しい雪が降ると、道路の状況はあっという間に悪化して、身動きが取れなくなる危険性が高まります。夜にかけて断続的に強い雪が降るため、一度立ち往生が発生した場合は車両滞留などの交通障害が長時間に及ぶ見通しです。風も強く猛吹雪となって視界がほとんど効かなくなることも考えられますので、雪や風のピーク時の移動は避けるようにしてください。
また、JPCZに伴う雪雲は夕方以降、さらに南下して大阪市を含む関西エリアでも一時的に雪が強まる予想となっています。市街地で積雪のおそれがありますので、帰宅時間帯の移動は注意が必要です。
関東も夕方から夜はJPCZの延長線上のシアーラインの影響で、局地的に雪が降るとみられます。

多い所では1m以上の新たな積雪

26日(水)昼までの積雪予想

今日24日(火)昼から26日(木)昼までの48時間の新たな積雪は、山陰から北陸、東北南部にかけての広い範囲で50cm以上が予想され、北陸の山沿いでは最大で1mを超えるとみられます。
比較的短い時間で積雪が大きく増えるため、除雪が間に合わない所が出てくる見通しです。北陸などはまだ雪が落ち着いていますので、食料などの備蓄をしておくようにしてください。
九州は鹿児島県など南部でも積雪が予想され、四国の広い範囲や関西でも雪が積もる予想となっています。普段、あまり雪が積もらない地域ですので、少しの積雪でも無理な車の運転は避け、歩行の際も十分な注意が必要です。

今夜は極寒　水道管の凍結に注意

24日(火)夜の予想気温

非常に強い寒気は今夜にかけて南下し、日本列島の大部分を覆う予想となっています。昼間は気温が上がる関東など太平洋側の地域も夕方以降は急速に気温が下がる見通しです。
今夜21時の全国の気温分布をみると、西日本は沿岸のごく一部をのぞいて氷点下を示す黄緑色や水色の領域で、関東の平野部も0℃前後の所が多くなります。福岡市は−2℃、大阪市や東京都心は1℃の予想です。東北北部や北海道は濃い青色や白色の−10℃未満の領域が広がり、札幌市は−12℃、青森市は−9℃の厳しい寒さとなります。
気温の低下で暖房効率が悪化しますので、室内で過ごす間もしっかり着込んだり、カイロなどの小物を活用するなどして、寒さをしのぐようにしてください。明日25日(水)の朝にかけてはさらに気温が下がり、水道管凍結のおそれもあるため、対策が必要です。

写真：ウェザーリポート（ウェザーニュースアプリからの投稿）