ヨーロッパに相次ぐ嵐 フランス、スペインなどで断続的に強雨
2025年1月28日(火)9時50分 ウェザーニュース
2025/01/28 09:26 ウェザーニュース
先週イギリスに猛威をふるったÉowyn(エオウィン)に続き、ストームHerminia(ハーミニア)が近づき、フランスやスペインなどに強い雨を降らせています。次のストームの接近も予想されていて、各国で警戒が続いています。
40m/s超の瞬間風速を観測した所も
大西洋から近づいてきたストームHerminiaは、現地時間の27日(月)昼の時点で中心気圧957hPaまで発達しました。先週イギリスを襲ったÉowynには劣るものの、強力な嵐です。
ストームの南側にあたるフランスやスペインなどで雨、風が強まりました。24時間雨量が100mmを超えた所があり、スペイン・マドリッドの北に位置する山間部のラ・ピニリャでは40m/sを超える最大瞬間風速を観測しています。
雨雲が発達した要因の一つである、南から流れ込む暖かな空気の影響で地中海沿岸では季節外れの高温となり、地中海沿岸のムルシアでは最高気温が28℃まで上昇。日平均気温は平年より8℃も高くなりました。気温の上昇によりアルプスでは雪崩の危険性が高まるとみられます。
すぐに次のストームが接近
大西洋には次のストームも控えていて、29日(水)にはヨーロッパに近づく見通しです。現地時間の29日(水)朝の時点でフランスの西岸に達し、フランスやスペイン、ポルトガルを中心に風が強まる予想となっています。
中心付近やその南側には活発な雨雲を伴うため、30日(木)にかけて風雨が強まる見込みです。度重なるストームの通過で、積算雨量が増えている地域があり、洪水や土砂災害を引き起こすことが懸念されます。
各国の気象当局は風や雨などに関する警報を発表し、警戒を呼びかけています。