週刊地震情報 2023.2.5 地震の少ない1週間 有感地震は10回未満に留まる
2023年2月5日(日)10時20分 ウェザーニュース
2023/02/05 10:07 ウェザーニュース
この1週間で国内で観測された有感地震の回数は前週に比べると少ない水準です。
関東から東北南部の地震発生が目立ち、そのほかの地域は少ない傾向となりました。震度3以上の地震は1回発生しています。(1月23日〜29日10時の集計)
国内:富山県と石川県の県境付近でM3.4 震度2の揺れ
富山県西部の地震
1月30日(月)18時16分頃、富山県西部を震源とするマグニチュード3.4、深さは13kmと推定される地震が発生しました。この地震で富山県南砺市で最大震度2を観測しています。富山県西部を震源とする有感地震は去年8月19日以来、約5か月ぶりです。
富山県西部の地震はあまり多くはなく、今回の震源に近い所では、2019年にマグニチュード2.2で最大震度1、2002年にマグニチュード3.5で最大震度2の地震が起きています。
富山・石川の県境付近から岐阜県飛騨地方にかけて南南東方向には庄川断層帯が伸びていて、今回の震源は断層帯周辺で発生しました。政府の地震調査研究推進本部は、庄川断層帯全体が活動した場合にマグニチュード7.9程度の地震が発生すると推定しています。ただ、今後30年以内に発生する確率はほぼ0%と、現時点では切迫した状況ではないとしています。
世界:フィリピンでM6.0の地震
世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は、フィリピンで発生したマグチュード6.0の1回だけです。
日本時間の2月1日(水)の夜、フィリピンのミンダナオ島東部を震源とするマグニチュード6.0、深さ約19kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。
陸域の地震で比較的浅かったこともあり、震央周辺では改正メルカリ震度階級でVIIの強い揺れがあったとみられます。ただ、揺れによる大きな被害の報告は届いていません。
フィリピンはフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界に位置しており、日本と同様にプレートの沈み込みの影響を受けた地震が多く発生します。ミンダナオ島周辺の地震は海底を震源とする地震が多く、最近では2021年8月に南東沖でマグニチュード7.1が発生。1976年に島の南西沿岸で発生したマグニチュード7.9の地震では、強い揺れとともに津波が発生し、多数の死者が出ています。
参考資料など
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。