セーターの毛玉、とった方が良い? とらない方が良い?

2021年2月10日(水)5時15分 ウェザーニュース

2021/02/10 06:32 ウェザーニュース

真冬だけでなく春先まで活躍するセーターですが、長く着ていると毛玉が気になることはありませんか? ウェザーニュースでセーターの毛玉を取る頻度についてアンケート調査を実施したところ「よく取る」が15%、「たまに取る」が58%、「あまり取らない」が27%という結果でした。

毛玉を取らずにいると、だらしなく見えて着心地もよくありません。つい取りたくなるものですが、取ってしまってよいのでしょうか? 毛玉の予防方法や正しい取り方について、教えていただきます。

毛玉取りはダメージにつながる

全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・サプライヤチームの鈴木健吾さんによると、毛玉はなるべくなら取らないほうがよいといいます。
「毛玉は、生地同士が擦れることで静電気が発生し、繊維が絡みあってできるもの。毛玉を除去することは、セーターの繊維であったものを取るということです。つまり、毛玉を取るたびに生地が薄くなってしまうので、セーターを傷めないためには、毛玉を見つけてもとらないほうがよいでしょう」(鈴木さん)
しかし、毛玉をそのままにしておくと、見た目や着心地に影響します。
「見た目などが気になる場合は、できるだけセーターへの負担が少ない方法で毛玉を取りましょう。正しく対処しないと、かえって毛玉を増やしたり、生地に穴を開けてしまうこともあります」(鈴木さん)

正しい毛玉の取り方は?

「毛玉を取るときにもっとも避けたいのは、毛玉をむしり取ること。毛玉を引きちぎることになり、引っ張られた生地が毛羽立って、次の毛玉もできやすくなってしまいますので、これから紹介するような正しい方法でお手入れしてください」(鈴木さん)
(1)毛玉取りブラシを使う
平らな台にセーターを広げます。軽くブラッシングして、ブラシの先に毛玉をひっかけて取ります。
「生地を傷めないよう、優しくなでるように使うのがポイントです。ブラシには、動物の毛を使用した手触りの優しいものや、毛玉取り後の繊維を整えて毛玉をできにくくするものなどがあります。ただ、毛羽立っていないセーターに使うと、余計に毛羽立ってしまうおそれがあるので気をつけましょう」(鈴木さん)
(2)毛玉取り器を使う
セーターの毛玉のできた部分を手のひらにのせ、毛玉取り器を当てます。
「毛羽立っていないセーターや広範囲に毛玉ができた場合に適しています。やり過ぎると生地が薄くなったり、穴があくこともあるので注意しましょう」(鈴木さん)
(3)毛玉取りブラシや毛玉取り器がない場合の裏技
毛玉が数個程度なら、ハサミでカットします。数がかなり多い場合は、食器洗い用のスポンジの硬い面(不織布研磨剤)で、なでるように絡め取ります。
「ハサミを使う場合は、生地まで切らないよう注意しましょう。スポンジを使った方法は、繊維を引っ張ってしまうと毛羽立ちの原因になるので、優しく慎重に行います。毛玉だらけになって処分するしかないとあきらめていたようなセーターなど、試してみる価値はあると思います」(鈴木さん)

毛玉をつくらないために

できてしまった毛玉を取るのは、どの方法でもセーターにはダメージとなります。
「セーターに毛玉ができないようにするのが一番です。毛玉ができるのは、摩擦が原因なので、以下のような方法で予防できます」(鈴木さん)
▼一度着たセーターには洋服用ブラシをかける(繊維の絡みを整える)
▼同じセーターを続けて着ない
▼洗濯するときは、洗濯ネットやおしゃれ着用洗剤、柔軟剤を使う
▼デリケートなものはクリーニングに出す
お気に入りのセーターをできるだけ長く心地よく着続けられるよう、正しいお手入れをしたいものです。

参考資料など

取材協力:アクティア株式会社(https://www.kajitaku.com/)

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