<和歌山女性変死事件>80代男性を取り合う60代の愛人2人の悲しい結末

2月15日(木)17時30分 週刊女性PRIME

事件現場となった栗田さん宅

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「ほかの女のところに行かないで!」。そう男に懇願していた女は64歳。

「行かないよ」。そう約束していた男は80歳。

 80歳の男を60代の女性2人が奪い合い、嫉妬の末に起きたとみられる和歌山県御坊市の女性変死事件。

■全裸で倒れていた女性は死亡



 3人の関係に警察が最初に関与したのは、先月22日の深夜のことだった。

「警察を呼んでください!」

 同市でひとり暮らしをする清掃員、栗田ヨシ子さん(67)が、平屋建ての一軒家の裏にある勝手口から飛び出して、近所の家に助けを求めた。

 栗田さんの家に突然、谷本マチ子容疑者(64)が訪ねて来て、ほかの女の家には「行かないよ」と約束していた無職・圦本(ゆりもと)晃さん(80)がそこにいたことを知り激高。

「谷本さんが圦本さんのことを殴ったりして、家の前でもめていました。栗田さんは怖くて玄関から出られず、裏口から飛び出した」(近所の住民)

 捜査関係者は「警察が到着したとき口論はおさまっていて、詳しいことは話したくないと言われたそう」と話す。

 栗田さんは自宅に戻り、ほかの2人はパトカーで家まで送り届けられたのだが……。

「今月2日、圦本さんの家族から警察に『帰ってこない』と届け出がありました。

 パトカーが捜索すると、栗田さん宅の近くで圦本さんの車を発見。玄関先から声をかけても応答がないので、勝手口の隙間から中をのぞくと、土間に全裸であお向けに倒れている栗田さんを発見したんです。鍵がかかっていたので、ドアを蹴破って中に入ると、居間で圦本さんがうつ伏せで倒れていました」(前出・捜査関係者)

 和歌山県警御坊署によると、圦本さんは衣服を着用、息はしていたものの意識不明の重体。栗田さんは低体温症で死亡が確認された。



■2人の愛人は互いの家を監視



 2人とトラブルになっていた谷本容疑者に任意で事情を聞いたところ、1月22日に圦本さんの顔を殴ったことは認めたため傷害の容疑で逮捕。ただし、2人が倒れていた件への関与はまだはっきりしない。

 ひとり暮らしの栗田さんと谷本容疑者の家は、徒歩で約7分の距離。そこから2キロぐらい離れた場所に妻子と暮らす圦本さんの家がある。二等辺三角形の点と点にある2人の家を、圦本さんは車を運転し、交互に通っていたという。



「栗田さんと圦本さんの関係は長いね。もう10年近く。このあたりでは有名だったね。圦本さんが帰るとき、栗田さんはいつも見送っていて、その表情は17〜18歳の女学生みたいやったね」

 と圦本さんを知る70代の男性。2人の仲を知る80代の女性は、

「2人ともお酒が好きで、よく一緒に飲んでいたね。栗田さんは実年齢より若く見えたけれど、地味で化粧っ気もなく、お酒を飲んでもおとなしかった。男性はお酒を飲むと、よくしゃべるというか口が悪くなって……」

 と証言。

 そんな2人の間に、新しい女として数年前に割って入ったのが谷本容疑者だった。

 愛人といえる2人は、圦本さんが自分の家に来ないとき、疑心暗鬼になった。

「谷本さんは原付バイクに乗って、栗田さんの家の近くに圦本さんの車が止まっていないか見に来ていた」「栗田さんも自転車で、相手の家に圦本さんがいるかどうか1日に5回も6回も行ったりする」

 と前出・80代女性は、2人がお互いに監視し合っていたことを明かす。

 警察ざたにはならなかったが、昨年末、抜き差しならないトラブルがあったという。栗田さんの知人女性が話す。

「栗田さんは圦本さんに合カギを渡していた。そのコピーを作った谷本さんは、勝手に家の中に入って来たと聞きました。怒鳴られたり、叩かれたりしていたこともあったみたい。谷本さんはカッとなる人みたいで、性格もきついところがあるそうです。でも栗田さんはおとなしいからやり返せない」

 2人の女性に取り合いされる80歳の男。さぞロマンスグレーで、裕福で、と思いきや、周辺住民から出てくる圦本さんに関する情報は、「身長は180㌢くらい。顔は普通」「女性が取り合うようなタイプじゃない。お金なんて持ってない」というから意外。

 しかし、圦本さんの知人男性は、

「男女問わずとにかくマメ。私も以前、頼み事をしたら、すぐやってくれた。女性はひとりもんだし、家の修繕とか電球を替えたりとか、そんなこともしていたみたいですよ」



■高齢者の恋愛心理



 妻をないがしろにしているわけでもなかった。

「よく奥さんと2人で出かけていました。栗田さんは圦本さんの自宅に行ったことがあるみたいで、奥さんとも顔見知りのようでした」と、一家を知る女性は明かす。

 前出・80代の女性は、

「私、前に栗田さんに“ほかに女もいるし、80歳のじいさんがもし庭でこけて何かあったらどうすんのよ、もう別れなよ”って言ったことがあるんです。そしたら、栗田さんは“優しい”って。別れる気はさらさらなかったな」

 高齢者の三角関係は、やがて事件になり、当事者のひとりは命を落としてしまった。圦本さんの意識もいまだ戻らず、2人が倒れていた理由も不明。前出・捜査関係者は、

「栗田さんの死因には事件性をうかがわせるものはありませんでした。風呂の用意があったわけでもなく、なぜ栗田さんが全裸だったのかもわかりません。犯罪死か事故死かの見極めはとても慎重に捜査をせざるをえません。時間はかかると思います」

 と今後を見通す。

 恋愛心理学に詳しい和光大学の高坂康雅准教授は、

「高齢になり、誰にも知られずひとりで亡くなることを恐れたとき、誰か自分を思ってくれている人と最期は一緒にいたいと思うんです。強い気持ちを持っている相手がいれば離れることを恐れます」

 と心理を分析。さらに、

「高齢者は若い人と違って出会いの選択肢も減ります。そうなると今の相手に固執することはありえます。孤独感や必要とされたいという思いが相手への依存となり、そこに嫉妬などが複雑に絡まると暴力的になります。元気な高齢者が増えれば、こうした事件は増えるかもしれません」

 と付け加える。

 俳人・小川軽舟さんの代表句、

【死ぬときは箸置くやうに草の花】

 そんな具合に息を引き取れれば理想的だが、男女のぬかるみから抜け出せずにいると高い代償を払うはめに。

週刊女性PRIME

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