安倍政権ではコロナも“自己責任”なのか! 韓国は隔離者世帯に123万ウォンの生活費を支援するのに日本は休業補償すら認めず

2月16日(日)7時0分 LITERA

首相官邸ホームページより

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 ついに恐れていたことが起こった。日本全国で新型コロナの感染者が次々明らかになっている。しかも中国との接点がないどころか、もはや感染経路を辿ることのできない状態で、いま判明しているよりはるかに大きな規模で広がっていると考えて間違いないだろう。


 本サイトが繰り返し指摘しているように、この混乱状況は安倍政権が検査対象者を中国への渡航歴など接点がある者だけに限定するなど、迅速な検査・治療体制を確立しようとしてこなかったからだ。


 しかも、こうした安倍政権の失策が、いかに人びとを危険に晒しているのかということが、感染者と思しき人物のネット上への書き込みによってあらわになり、大きな注目を集めている。


 それは、ネット掲示板「5ちゃんねる」の「【速報】千葉で20代男性のコロナウイルス感染を確認 ★13」なるスレッドへの書き込み。13日に千葉県の20代男性に感染が確認されたことを受けて立ち上げられたスレッドだったが、そこに14日の午前5時前、「本人だけど質問ある?」と名乗る者が登場。この人物は他のユーザーの質問に答えるかたちで職業を〈ITで、客先派遣〉などと書き込んでいたのだが、この書き込みから数十時間経った昨日夜、NTTデータが感染確認された千葉県20代男性について同社のシステム開発業務を担う外部の会社に所属していることを公表した。つまり、この5ちゃんねるへの書き込みは本人である可能性はかなり高いといえる。


 そして、その上で注目すべきは、この人物が書き込んだ、生々しい自身の症状や経過についてだ。


〈一週間40度が薬飲んでも下がらなかった。
今の病院は親身になってくれて
保健所が中国人との接触が細かくわからないとコロナの検査しません。とつきはねたのを重症だからと何度もお願いして検査してくれてコロナとわかった。
その他の病院もいき、40度が下がらないですといっても水分はとれてるんですよね?
じゃぁ特に大事じゃないですという扱いをされた。血液検査されたが
全然異常値じゃないからわかんない
で終わった〉
〈肺炎の診断されて入院になった
今の病院以外の病院は
水分取れてるんですよね?で待合室とか40度の熱の中5時間待たされた〉
〈月曜から入院中
明日コロナ患者用の病院に転院されるって〉
〈微熱スタートが2/2
40度の熱でて下がらないのが一週間続いて、
少しでも身体動かさたち咳が止まらなくなる〉(原文ママ)


 つまり、40度の熱が1週間も続いていたにもかかわらず、中国人との接触がなかったために検査を受けさせてもらえず、咳が止まらなくなるような状態なのに病院で5時間も待たされるなど、まともに対応してもらえなかったというのである。


 しかも、この男性は〈どこで感染したと思う?〉という質問に対し、〈ほんとわからない。会社にも肺炎の人はいないと聞かされてるから会社じゃないなら毎日10時ぐらいまで残業してたし、電車ぐらいしか見当がつかない〉と回答。自宅のある千葉県から職場まで〈総武線と浅草線〉で電車通勤していたことを明かしていた。


 本サイトは、以前から「中国人、中国渡航者を止める水際作戦は意味がない」「それよりもすでに国内感染が進むことを見据えて、検査や治療体制を整えるべきだ」と指摘してきたが、安倍政権が早急に検査対象の範囲を広げていれば、この男性の感染ももっと早く確定し、速やかに適切な治療や、さらなる感染防止のための処置がとられていたはずだ。安倍首相の後手後手の対策がいかに感染拡大の可能性を高めてきたのか、一目瞭然だろう。


 しかも重要なのは、この男性が発熱後も出社し、会社まで電車通勤していたことだ。国内の感染が広がっていることはあきらかだが、感染拡大を防ぐためにも必要なのは、政府が感染を疑われる症状を示す従業員を休業させられる体制をつくることや、従業員や会社に対して補償をおこなうことだ。


 だが、こうした初歩の初歩の対策さえ、政府はいまだにとっていない。それどころか、いま現在も感染拡大を助長させるような方針をとっているのだ。


 厚労省はHPに「新型コロナウイルスに関する事業者・職場のQ&A」(企業の方向け)を掲載しているが、2月13日時点版では、「新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、どのようなことに気をつければよいのでしょうか」という問いに、政府はこう回答している。


〈新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、欠勤中の賃金の取り扱いについては、労使で十分に話し合っていただき、労使が協力して、労働者が安心して休暇を取得できる体制を整えていただくようお願いします。〉


 ようするに、政府は対応を企業に丸投げしているのだが、驚きなのは、「労働者が新型コロナウイルスに感染したため休業させる場合、休業手当はどのようにすべきですか」という問いに対して、こう答えていることだ。


〈新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当を支払う必要はありません。〉


 つまり、労働者が新型コロナウイルスに感染したため休業することになっても、休業補償の対象から除外になり、社員は欠勤か有給休暇となるというのである。休業補償が出ないとなれば、検査を受けなかったり、感染を隠して出勤せざるを得なくなったり、通勤電車や職場で感染を拡大させかねない。にもかかわらず、安倍政権は、自分たちの支持基盤である企業の顔色をうかがって、この期に及んでも感染拡大食い止めに逆行するような方針を打ち出しているのである。


 これがいかに酷い対応かは、海外の対策と比較すれば明らかだ。「中央日報」(2月9日付)によると、韓国では入院隔離されている人に対して、14日以上隔離された場合、4人世帯基準で月123万ウォンの生活費を支援することが決められたという。また、隔離された労働者に有給休暇を提供した事業主にも、有給休暇費が支給される(外部リンク→https://s.japanese.joins.com/JArticle/262347?sectcode=400&servcode=400)。


 さらに、マレーシアでも手厚い支援策がとられている。マレーシア人的資源省が企業対応マニュアルをまとめ、そこには「検査は雇用主負担」「検査・検疫期間中は有給の病欠とする」「検疫・隔離命令を受けた労働者の給料は全額支給」「検疫・隔離命令なしに出勤を禁止してはならない。ただし体調不良の者に有給の病気休暇を与えることは可」「年間の有給休暇を消化させたり、無給休暇を取らせてはいけない」という方針が打ち出されている。


 また、シンガポールでも、中国への渡航歴がある人の休暇取得が義務で、雇用者には支援金が支給されるという(ジャーナリスト・中野円佳氏のレポート【外部リンク→https://news.yahoo.co.jp/byline/nakanomadoka/20200214-00163023】)


 NHKの本日朝の報道によると、現時点での感染者数は韓国が28人、マレーシアが19人、シンガポールが58人となっており、3国とも死亡者はまだひとりも出ていない。一方、1人の死者を出してしまった日本の感染者数は259人にもおよんでいる。つまり、日本は他国と比べても突出して多くの感染者を出しているのだが、にもかかわらず、韓国やマレーシア、シンガポールのような休業補償・支援をまったく打ち出していないのだ。


 いや、後手に回っているのは休業補償・支援策だけではない。安倍首相は11日に「18日までに1日最大300件程度の検査能力を1000件超まで増やせる見通し」などと得意気に発表したが、一方で韓国政府は8日の時点で1日約3000件の検査を可能とし、「間もなく5000件ほどの検査に拡大される」予定であることを発表していたからだ(「WoW!Korea」8日付)。
 
 検査体制強化も遅々として進まず、休業補償・支援策をなんら打とうとしない安倍政権──。本日、東京都は都内で新たに感染者8人が確認されたと発表し、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」でも新たに67人の感染者が公表された。安倍首相が指揮をとるかぎり、感染が拡大してゆくのは当然のなりゆきなのだろう。
(編集部)


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