霧島山(硫黄山) 火山性地震増加
2018年2月20日(火)11時35分 tenki.jp
霧島山のえびの高原・硫黄山では、昨日(19日)からごく微小な地震を含む火山性地震が増加しています。気象台は規模の小さな噴出現象、また、火山ガスに注意するよう呼びかけています。
火山活動の状況
気象台によりますと、硫黄山では、昨日(19日)からごく微小な地震を含む火山性地震が増加しているとのことです。昨日は17回、本日(20日)08時までは12回発生しています。なお、火山性微動は観測されていません。
傾斜計の観測データに特段の変化は認められませんが、GNSS連続観測(※GNSS(Global Navigation Satellite Systems)とは、GPS をはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称です。)では、2017年7月頃から霧島山を挟む基線の伸びが継続しています。このことから、霧島山の深い場所でマグマの蓄積が続いていると考えられます。19日には、噴気が稜線上300mまで上がりました。えびの高原(硫黄山)周辺では、活発な噴気活動や熱異常域の温度の高まりが認められるなど、火山活動がやや高まっていますので、今後の情報に注意してください。
2月17日からの火山性地震(ごく微小な地震を含む)の回数は以下のとおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更されることがあります。
17日:17回
18日:7回
19日:17回
20日(08時まで):12回
噴火警戒レベルは1の「活火山であることに留意」が継続しています。
防災上の警戒事項等
気象台は硫黄山火口内の活発な噴気域及び熱異常域とその周辺の概ね100mの範囲では噴気孔からの高温の土砂や噴気、熱水等の規模の小さな噴出現象に十分注意するよう呼びかけています。また、火山ガスにも注意が必要です。地元自治体等が行う立入規制に従うとともに、火口周辺や噴気孔の近くには留まらないでください。