確定申告の医療費控除とセルフメディケーション税制、どちらが得か?

2月21日(金)6時0分 ダイヤモンドオンライン

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 今週2月17日から、いよいよ2019年分の確定申告の受付が始まった。


 確定申告は、おもに自営業者などが毎年1月1日から12月31日までの1年間の所得を「確定」し、納税額を国に「申告」するための手続きだ。


 納税額は、収入(会社員は給与所得、自営業は売上げ)から、必要経費や社会保険料、その他、個別の事情に応じたさまざま控除を差し引いた課税価格によって決められる。これは、課税の公平を図るために導入されている仕組みだ。


 扶養家族がたくさんいれば日常的にかかる生活コストは高くなるし、災害にあえば生活再建のための費用もかかる。たとえ収入が同じでも、その人によって税金を負担する能力には違いがあるため、個別の事情に応じた控除を設けることで、課税所得を調節し、納税額を決めている。


 課税価格が低いほど納税額は少なくなるので、節税するうえでは、利用できる控除は余すことなく計上することが大切で、そのひとつが、かかった医療費を収入から一定額まで差し引ける「医療費控除」だ。


 医療費控除の始まりは、戦後の「シャウプ勧告」にさかのぼる。


医療費控除の根底にある

戦後のシャウプ勧告


 シャウプ勧告は、戦後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の要請で、1949年(昭和24年)に来日したアメリカ人の租税法学者、カール・シャウプを団長とする使節団がまとめた日本の税制に関する報告書で、戦後の税制改革に大きな影響を与えたものだ。


 報告書の内容は日本の税制全般に渡っているが、おもに所得税の問題点をとりあげた1編5章で、E節「特別控除」という項目を設けて、不具者の控除、雑損に対する控除とともに、医療費について言及。高額な医療費がかかった場合は、基礎控除とは別の生活コストとして考慮することで、税の公平性を図る必要があるとして、かかった医療費の一定額までは収入から控除できる仕組みの導入を訴えている。


 また、控除対象にするものは、日常的な医療費ではなく、大きな手術をするなど医療費が高額になった場合に対応するものとして、「損失が所得の10%をこえる限り、その控除を認める」「1年に医療費として控除できる最高限度を10万円とする」など具体的な運用手法も示されている。


 これを受けて、1950年度(昭和25年度)の税制改正で創設されたのが、今に続く医療費控除だ。所得税法は、1965年(昭和40年)に全文改正されていれているが、医療費控除の根本的な制度設計はシャウプ勧告で示されたものだ。


 その後、医療費として認められる範囲や控除限度額の見直しなどは行われながら、創設以来70年の長きにわたって続く優遇税制として国民に利用されてきたが、直近の見直しは2017年。


 医療費の領収書の添付が不要になり、手続きが簡素化されたことに加えて、新たに市販薬の購入だけでも控除を利用できるセルフメディケーション税制も導入された。ただし、従来からある医療費控除とセルフメディケーション税制は、併用できない。どちらか一方を選んで使うことになる。違いを確認してみよう。





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