医者が教える「体にいいダイエット」と「体に悪いダイエット」の決定的な違い

2024年2月22日(木)6時0分 ダイヤモンドオンライン

医者が教える「体にいいダイエット」と「体に悪いダイエット」の決定的な違い

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私たちはふだん、人体や病気のメカニズムについて、あまり深く知らずに生活しています。医学についての知識は、学校の理科の授業を除けば、学ぶ機会がほとんどありません。しかし、自分や家族が病気にかかったり、怪我をしたりしたときには、医学や医療情報のリテラシーが問われます。また、様々な疾患の予防にも、医学に関する正確な知識に基づく行動が不可欠です。そこで今回は、「気づけば読みふけってしまった」「ためになることしか書いてない」と反響を呼んでいる、21万部を突破したベストセラーシリーズの最新刊『すばらしい医学』の著者・山本健人氏(医師・医学博士)にアルコールや病気の話について伺いました。(聞き手/『頭のいい人が話す前に考えていること』の著者・安達裕哉氏)

Photo:Adobe Stock

「お酒の強さ」は遺伝子で決まる

安達裕哉(以下、安達) 私の妻は「お酒を一滴も飲めない体質」なのですが、お酒に強い人と弱い人の違いは何なのでしょうか?

山本健人(以下、山本) 人間の身体には、アルコール(エタノール)を無害な物質にまで分解するプロセスがあります。以下の図をご覧ください。

 「二日酔いの原因物質」と呼ばれているアセトアルデヒドを酢酸に分解するには、「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)」のはたらきが必要ですが、このはたらきの強さ(=活性)には、大きな個人差があります。

 つまり、ALDHの活性が弱く、アセトアルデヒドを効率よく分解できない人が「お酒に弱い」と言われるわけです。

安達 なるほど。そうすると、お酒に弱い人が「頑張って飲み続けるうちに強くなる」ということはあり得るんでしょうか?

山本 酵素の活性は「遺伝子」で決まるので、基本的にはあり得ません。お酒を飲み続けるうちに、自分の体に起こる症状に対して「慣れる」可能性はありますが、分解の効率は変わらないんです

安達 ちなみに、お酒を飲む前・飲んだ後にできる「二日酔い対策」は何かありますか?

山本 許容量以上のアルコール摂取によって分解しきれなかったアセトアルデヒドが、翌日まで体内に残って頭痛や吐き気といった症状を引き起こすのが「二日酔い」です。

 この症状を解消するには、体内で分解が進むのを待つしかありません。つまり、「自分の許容量を超えないように飲む」以外に有効な二日酔い対策はないんです

 なお、「二日酔い予防」の効果をうたった商品はさまざま売られていますが、現時点で確実なエビデンスが示されたものはありません。

「体にいいダイエット」と「体に悪いダイエット」の違い

安達 食べすぎや飲みすぎで、体重を気にしている人も多いと思います。生活習慣病と肥満にはどんな関係があるんでしょうか?

山本 「メタボリックシンドローム」という言葉が一般に知られていますが、その基準の1つに「腹囲」があります。

 内臓脂肪の増加によって腹囲が基準値を超えている状態は、さまざまな生活習慣病のリスク因子であることが判明しています。

安達 明確なエビデンスがあるんですね。

山本 そうですね。「消費エネルギー」より「摂取エネルギー」の方が多いことで肥満になってしまうので、もし痩せたいのであれば、運動して消費エネルギーを増やすか、摂取エネルギーを減らすしかありません。

安達 運動で瘦せようとするとき、有酸素運動を中心にすべきか、それともウェイトトレーニングを中心にすべきか、どちらがよいでしょうか?

山本 筋肉を増やすことを意識せずに痩せようとすると、筋力が衰えて「病的な痩せ方」になってしまいます。

 なので、脂肪を燃焼させて体重を落としていく「有酸素運動」と、筋肉を鍛える「ウェイトトレーニング」を両方やって、筋肉量を維持することが大切です。病院でもそう指導するケースが多いですよ。

安達 ダイエットとの関連でいうと、溜まってしまった内臓脂肪を「吸引する手術」というのは可能なんでしょうか?

山本 誤解されがちなのですが、内臓脂肪だけを吸引するのは不可能です。なぜなら、お腹の脂肪組織に張り巡らされている毛細血管は臓器に栄養を送る働きを果たしていて、脂肪そのものがいわば「臓器の一部」と化しているからです。

 実際、「手術のついでに内臓脂肪も取ってください」というお願いを何度もされたことがありますが、「申し訳ないですができません」といつもお答えしています。

安達 そうなんですね。てっきり、鳥の皮をはがすように簡単に取り除けるのかと思っていました。

山本 そういうイメージをお持ちの方は多いですね。少しおおざっぱな例ですが、「関西風お好み焼き」を思い浮かべていただくとわかりやすいかもしれません。

 関西風お好み焼きは、生地の中に具がランダムに入っているので、「具を残したまま生地の部分だけを取ってください」と頼まれてもすごく難しいですよね。「内臓脂肪だけ取る」というのは、技術的にはそれと似たようなことなんです。


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