【レジェンドシェフが指南】「イタリアン」が世界一かんたんな家庭料理と呼べる理由

2024年2月27日(火)6時0分 ダイヤモンドオンライン

【レジェンドシェフが指南】「イタリアン」が世界一かんたんな家庭料理と呼べる理由

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「食事は、週7で外食か弁当」「家族に任せっぱなし」「いざ作っても、正解がわからない!」──便利な時代になろうと、現代人の料理の悩みは尽きません。自炊上手になれば、自分の好きな味を食べられ、家計節約、健康管理もできるなどいいことずくめ。それをわかっていても、料理を始めるきっかけが作れない人も多いでしょう。少ない材料で作れる/時短/ボリューム満点と3拍子そろったイタリア料理こそ、自炊の突破口だと提案するのが『プロの味が最速でつくれる! 落合式イタリアン』。本書は、料理人人生60年のイタリア料理の伝説シェフ・落合務氏の集大成にして入門レシピ本。ひとりでも家族でも作りやすいパスタ、肉料理、野菜レシピ、ドルチェまで56品を紹介。プロのシェフとして、ときに家庭人として、同じ料理を何度も作ってきた百戦錬磨のコツを教わります。

料理ができないなら、イタリアンを作ればいい

 イタリア料理は、世界で一番かんたんかもしれない。毎日食べても飽きない!だから家庭でこそ作ってほしいんです。

 今でこそイタリアでも、フランス料理のようなおしゃれな見た目の料理が出てきているけど……。僕が修業した50年ほど前のイタリアでは、焼いただけの肉がドンと皿にのって出てきたり、なすだけをソテーした料理だったり。「おい、なんだよ、これ。もうちょっと手をかけろよ」と言いたくなるようなものばかりでした。

「付け合わせの野菜もないのかよ」と思いながら、唯一添えられているレモンを搾って肉を口に入れてみると……しみじみうまいんですよ。「しみじみ」っていうのを、イタリアですごく感じました。

 イタリア料理は素材をそのまま生かして料理にする。だからしみじみおいしくて、毎日食べても飽きない。これって最高だよな、と思いました。道具も鍋ぐらいしか使わないから、洗い物も少ないしね。

 田舎に行くと特にそうだけど、イタリアでは家で作る料理と、レストランの料理にあまり差がない。でも、肉は大きなかたまりのまま焼いて、みんなで切り分けて食べたほうがうまいじゃないですか。そういう肉や魚をみんなで食べて飲んで、おしゃべりを楽しんで、パワーをもらいたいときにレストランへ行くわけです。

 つまりかまどの大きさの違いぐらいで、料理自体は家庭で作るようなものが基本なんですよ。だから日本の家庭でも、イタリア料理は作りやすいんです。

 そのうえ、野菜をおいしく食べられる料理もいっぱいあるんですよね。一度にたくさん作りおきできるから、毎日繰り返し食べても飽きない!イタリア料理はシンプルで、本当に飽きないんです。

 そういう料理を、今回の本ではいろいろ紹介したいと思いました。僕がイタリアで出合って、「しみじみうまい」と思った昔ながらのシンプルな料理です。家庭で作りやすいように手順をかんたんにしてあったり、中には落合式のあっと驚く裏技レシピも登場したりします。

 からだによくて、早くかんたんにできて、何しろおいしい。そこを目指して、さぁ、作りましょう。

(本稿は書籍『プロの味が最速でつくれる! 落合式イタリアン』の一部抜粋・編集したものです)

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