2月の振り返り 関東甲信で積雪・北海道で記録的高温 春(3月~5月)はどうなる?
2023年2月28日(火)18時2分 tenki.jp
2月は冬と春がせめぎあい、雪や厳しい寒さの日もあれば、季節先取りの暖かさや春一番が吹いた日もありました。この先は季節の進みは早く、春(3月〜5月)の平均気温は平年並みか高くなるでしょう。
度々、強い寒気流入 厳しい冷え込みも
2月は度々強い寒気が流れ込みました。
2日は冬型の気圧配置が強まりました。北海道を中心に風が強まり、猛吹雪となった所もありました。最大瞬間風速はえりも岬で32.2メートル、羅臼町で29.8メートル、札幌市で24.9メートルを観測しました。
20日から21日も冬型の気圧配置となり、寒気が南下しました。日本海側を中心に断続的に雪が降り、青森県八甲田山系の酸ケ湯では、21日午前11時に全国で今年初めて積雪4メートルを超えました。
2月も厳しい冷え込みとなった日があり、15日は北海道幌加内町朱鞠内、幌加内町、旭川市江丹別で最低気温がマイナス30℃以下になりました。16日も北海道陸別町で最低気温がマイナス30℃以下になり、今シーズン国内でマイナス30℃以下の観測は計6日になりました。1シーズンでマイナス30℃以下の観測日数合計が6日となるのは、最近10シーズン(2013/14年冬〜2022/23年冬)では最多でした。
南岸低気圧 関東の内陸部や甲信・東北南部で積雪
10日は強い寒気が居座るなか、南岸低気圧が通過しました。関東甲信は午前中から雪が降り、雪の積もった所がありました。最深積雪は、山梨県甲府市で20センチ、長野県松本市で28センチ、埼玉県さいたま市で5センチ、秩父市19センチ、群馬県前橋市で6センチと、いずれも今シーズン最も深く雪が積もりました。東京都心も朝から昼ごろにかけて雪を観測し、最高気温は3.5℃と今シーズン最も低くなりました。
東北南部も昼頃から雪の降り方が強まり、最深積雪は福島県福島市で25センチ、宮城県仙台市で21センチを観測しました。
「春一番」や春本番の暖かさ 札幌で2月の最高気温の記録を更新
10日は南岸低気圧の影響で関東甲信などで雪が降る一方、九州南部・奄美地方では、低気圧に向かって、南寄りの風が吹き、「春一番」の発表がありました。19日は九州北部と四国で、28日は北陸で「春一番」が吹きました。
28日は暖気が流れ込み、全国的に季節先取りの暖かさとなりました。札幌市では11.2℃まで気温が上がり、70年ぶりに2月の最高気温の記録を更新しました。
今年の春の見通しは?
3月の平均気温は北海道と東北は平年より高く、関東から九州は平年並みか高いでしょう。季節の進みは早く、春本番の暖かさの日が多くなりそうです。
積雪の多く残る所では雪解けが進みますので、雪崩や屋根からの落雪、道路の冠水に注意が必要です。また、桜の開花は平年並みか平年より早い所が多くなるでしょう。全国で最も開花予想日が早いのは、福岡と高知で3月19日です。3月下旬になると、中国地方〜関東も桜シーズンで、東京都心は3月22日に開花する予想です。
4月と5月も平均気温は北海道から九州は平年並みか高いでしょう。ゴールデンウィーク頃からは関東以西では汗ばむような陽気の日も多くなる見込みです。早い時期から半袖の出番がありそうです。