2月に遅い初雪 春一番は順調 4月にかけて高温予想

2020年2月29日(土)17時37分 tenki.jp

2月は、九州などでようやく初雪を観測。遅すぎる初雪となった所がある一方で、春一番は順調に吹きました。3月から4月にかけても高温傾向です。

太平洋側で遅い初雪  東京都心と神戸で統計開始以来最も遅い初氷

2月5日から6日にかけて、日本付近は冬型の気圧配置になり、上空1500メートル付近でマイナス6度以下の寒気が本州の南まで南下しました。
北海道や本州に日本海から雪雲が次々に流れ込み、5日は神戸や佐賀で初雪を観測。札幌市の積雪の深さは20時に、今季初めて70センチに達しました。また、秋田市や富山市では、5日夕方の時点で積雪はありませんでしたが、翌6日の明け方までに15センチ以上になりました。雪雲は太平洋側にも流れ出し、6日は初雪を下関、広島、和歌山、高松、徳島でも観測しました。いずれも平年より大幅に遅く、下関では60日も遅い観測です(今シーズンから、初雪は自動観測になり、平年値が変わっています)。
6日は、東京と神戸で初氷を観測。いずれも統計開始以来最も遅い観測です。

西日本に今季最も強い寒気 九州でようやく初雪

16日から17日にかけて、日本海北部で、低気圧が発達し、上空1500メートル付近でマイナス6度以下の寒気が、本州より先に九州に流れ込みました。さらに上空5500メートル付近では、マイナス33度以下の寒気が山陰まで南下し、松江の上空で、今季最も強い寒気となりました。東シナ海から九州に雪雲が流れ込み、17日に初雪を福岡、大分、長崎、熊本、宮崎で観測。翌18日には鹿児島でも観測しました。福岡では、統計開始以来最も遅い初雪です。鳥取県大山では、17日正午の積雪の深さは33センチだったのが、翌18日の正午には89センチと、24時間で50センチ以上も増えました。

冬終わる 11月からの降雪量は平年の40パーセント以下

気象でいう冬は、12月から2月までの期間です。この冬は、冬型の気圧配置は続かず、強い寒気が西日本まで流れ込むことは、なかなかありませんでした。2月になって度々強い寒気が流れ込んだとはいえ、11月1日から2月28日までの降雪量は、北陸から山陰を中心に平年の40パーセント以下の所が多くなっています。新潟市の累積降雪量は5センチ、福井市は7センチで、いずれも平年のわずか3パーセントです。

「春一番」続々 東京都心は昨年より15日早い

冬型の気圧配置が続くことがなかった、とはいうものの、冬の最後の月である2月は、例年でも冬型の気圧配置が続くことは次第に少なくなります。低気圧と高気圧が交互に通ることが多くなり、日本海で低気圧が発達して、春一番が吹く時期です。今年も春一番が吹きました。
全国で最も早く吹いたのは、四国地方で2月12日、次いで北陸地方と東海地方2月16日、九州北部地方2月21日夜から22日朝、関東地方2月22日です。関東地方では昨年より15日早いことになります(うるう年の2月29日を挟んで昨年差を求める場合は、2月29日を3月1日と同日として扱っています)。

3月〜4月も高温傾向

2月25日に気象庁から発表された、3月から5月の3か月予報によると、4月にかけて全国的に高温傾向です。
3月は寒暖の差が大きく、日中もヒンヤリ感じられる日がある一方で、九州から関東では最高気温が20度を超える日がある時期です。半袖が活躍する日が早いかもしれません。そして、2020年の桜は、記録的な早さで開花する所が多いでしょう。トップは福岡で3月16日、東京では3月17日に開花する予想です。4月下旬になると、九州から関東では、最高気温が25度以上の夏日になる日も珍しくありません。今年もゴールデンウイークが近づくころは、汗ばむくらいの日がありそうです。5月は、一時的に寒気の影響を受けることがあるでしょう。この時期は地面付近は暖かで、上空に冬のような冷たい空気が入ることで、積乱雲が発達することがあります。カミナリが鳴るばかりか、年間で雹(ひょう)が降ることが多いのが、5月の特徴です。2017年5月8日には、釧路で最大直径14ミリの雹を観測しました。雹の中には、ソフトボールくらいの大きさのものもあり、カーポートに穴が開くといった被害が出ることがあります。

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