新型コロナ流行で中国の大気汚染は低下 日本への流入も減少か

2020年3月3日(火)16時15分 ウェザーニュース


2020/03/03 16:19 ウェザーニュース

新型コロナウイルスの流行が最も大きな武漢を含む、中国湖北省の大気汚染が非常に低下していることがわかりました。
黄砂やPM2.5などの大気汚染物質の監視や予測を主に行っている、ウェザーニュース予報センターの解析によると、湖北省周辺などのCII(Clear aIr Index)は春節が終わった3月に入っても非常に低い水準です。
(CIIはオゾンやPM2.5などの大気汚染物質の少なさを表す指数で、NICT-情報通信研究機構による計算式をもとにウェザーニュースが独自で算出。)

CII:値が高いほど空気がきれいなことを表す

春節前の1月1日は0.6前後(オレンジ色)だったのが、3月1日は0.8前後(水色や青色)になっています。
例年は春節が終わって企業活動が再開すると、大気汚染が悪化しますが、新型コロナウイルスの流行により、再開の遅れや大幅な縮小が継続していることで、二酸化窒素やPM2.5などの大気汚染物質の放出が押さえられていると考えられます。
3月1日の日本と中国を比較すると、武漢周辺と関東平野は大きな違いがなく、どちらも0.8前後。大気汚染物質が少ない状況です。
海洋研究開発機構が2010年のデータを用いて行った研究結果によると、九州や中四国に流入するPM2.5のうち、6割ほどが中国由来と見られます。
中国の大気汚染濃度の低い状況が継続すれば、日本への流入も減る可能性が高いと考えられますので、今後の変化に注目です。
※本データは、NICT(情報通信研究機構)によるPMやオゾンなど複数の大気汚染物質を元にした「キレイな空気指数(CII)」に、ウェザーニュースが独自のデータを加えて算出したものです。


ウェザーニュース

「大気汚染」をもっと詳しく

タグ

「大気汚染」のニュース

「大気汚染」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ