池上彰氏「金正恩氏が『新年の辞』で、国民に肉声で語りかけた本当の理由」

3月12日(火)6時0分 文春オンライン

Q 北朝鮮も変わった?


 米朝首脳会談の様子はその日のうちに日本で報じられていましたが、金正日氏の時代なら出発や到着の様子も、後日発表だったのではないでしょうか。北朝鮮のメディア対策も変わったのでしょうか?(60代・女性・主婦)


A 自分たちに都合のいいことであれば積極的に速報するようになったのです。


 明らかに変わりましたね。自分たちに都合のいいことであれば積極的に速報するようになったのです。


 父親の金正日は、けっして肉声を聞かせることはありませんでした。彼が演説したり喋ったりしている映像が流れても、音声は聞こえず、内容をアナウンサーが伝えていました。



金正恩氏 ©getty


 これに対して金正恩は、今年の「新年の辞」のテレビ放送の際、国民に対し肉声で語りかけていました。野太い声であることがわかりました。


 親しみやすく隠し立てをしないというイメージ操作の一環でしょう。実際は、側近でも容赦なく処刑し、都合の悪いことは隠しておくのですが。




(池上 彰)

文春オンライン

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