週刊地震情報 2024.3.24 茨城県南部の地震で震度5弱 地震が頻発している”地震の巣”

2024年3月24日(日)10時30分 ウェザーニュース

2024/03/24 13:11 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。
能登半島周辺と関東の陸域を震源とする地震が目立ちました。震度3以上の地震は全国で3回発生し、21日(木)には前週に続いて震度5弱の地震が起きています。(3月18日〜24日10時の集計)

国内:茨城県南部でM5.3 震度5弱以上は1年半ぶり

茨城県南部の地震

21日(木)9時08分頃に茨城県南部を震源とするマグニチュード5.3、深さ46kmと推定される地震が発生しました。
この地震で栃木県下野市と埼玉県加須市で最大震度5弱、茨城県笠間市、土浦市、筑西市、坂東市、栃木県宇都宮市、栃木市、佐野市、群馬県館林市、埼玉県さいたま市、春日部市、川口市、千葉県野田市、鎌ケ谷市など関東の広い範囲で震度4の揺れを観測しています。
茨城県南部が震源の震度5弱以上の地震は2022年11月以来、約1年半ぶりで、地震のメカニズムは北北西ー南南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。
茨城県南部は陸域のプレートにフィリピン海プレートが沈み込む境界となっており、関東の中でも地震が多い「地震の巣」と言えるような領域です。今回も地震のメカニズムや深さなどから、過去の活動と同様のタイプとみられます。
今回のようなマグニチュード5クラスの地震だけではなく、マグニチュード6以上の地震が発生することもあります。1985年にはマグニチュード6.0の地震が発生し、東京都大手町で震度5(当時の階級)を観測。古い所では1895年にマグニチュード7.2が起きた記録が残っています。
震度5弱や5強クラスの地震はいつ発生してもおかしくない地域ですので、今回の地震で物が倒れるなどの影響があった場合は、改めて対策を見直すようにしてください。

国内:岐阜県で最大震度4 濃尾断層帯付近が震源

岐阜県美濃中西部の地震

23日(土)8時31分頃、岐阜県美濃中西部を震源とするマグニチュード4.7、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。この地震で岐阜県揖斐川町で最大震度4、関市、美濃市、山形市、本巣市、愛知県一宮市で震度3を観測しています。
岐阜県美濃中西部を震源とする震度4以上の地震は2020年6月以来4年ぶりで、地震メカニズムは横ずれ型と解析されています。
今回の震源は岐阜県西部に分布している濃尾断層帯付近に当たります。濃尾断層帯は1891年の濃尾地震の際にその一部が活動したと考えられている断層帯です。政府の地震調査研究推進本部は、濃尾地震で活動したとみられる濃尾断層帯主部に根尾谷断層帯、梅原断層帯で今後30年以内にM7.3〜7.4程度の地震が発生する確率をほぼ0%としています。

世界:インドネシアの沖でM6.4

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きな規模の地震はパプアニューギニアで発生したマグニチュード6.9です。
今回取り上げる地震はインドネシアで起きた地震です。日本時間の22日(金)夕方にインドネシア・ジャワ島の北のジャワ海を震源とするマグニチュード6.4、深さ約9kmの地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。
震源に近いバウェアン島では改正メルカリ震度階級でVIIの強い揺れになったとみられ、インドネシア国家防災庁によると、若干の建物の被害や軽傷者が出ているとのことです。
インドネシアはインド・オーストラリアプレートがユーラシアプレートに沈み込むことでしばしば巨大地震が発生しています。今回の地震はプレート境界ではなく、陸のプレート内部で起きた地震とみられます。ジャワ海の規模の大きな地震は深さ500km前後の深発地震が多く、今回のように浅い震源でマグニチュード6を超えるような地震は多くはありません。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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