<青森駅>「ヘルプマークが0から1に」リツイート2万回超

4月17日(火)18時30分 毎日新聞

「ヘルプマークをもっと知ってほしい」と話す新坂時深さん(右)と赤石萌華さん=青い森鉄道の青森駅のホームで、北山夏帆撮影

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 ◇「女子高生らしきお方へ」の感謝ツイート 反響呼ぶ


 「青森駅で『何かお手伝いできることはありませんか?』とお声がけくださった女子高生らしきお方へ。(略)あなたのおかげで『ヘルプマークをつける意味』が、0から1になりました。本当にありがとうございました」


 内臓疾患を抱える人や義足を付けている人、妊娠初期の人など外見からは分かりにくくても援助や配慮が必要なことを示す「ヘルプマーク」。全国で利用が広がりつつあるが、認知度はまだ高いとは言えない。そのヘルプマークについて、今月2日にツイッターに投稿されたつぶやきが2万回以上リツイートされ、反響を呼んだ。


 ツイートしたのは青森県八戸市に住む新坂時深(ときみ)さん(22)=ツイッター名。アスペルガー症候群と注意欠陥多動性障害(ADHD)の二つの発達障害があり、2017年5月からヘルプマークを身につけるようになった。現在は両目に白内障も患って視力が低下し、物を落としたり人にぶつかったりすることも多いという。


 新坂さんはツイートをした2日の昼ごろ、友人に会うため八戸駅から青い森鉄道に乗り、終点の青森駅に降り立った。しかし、終点の駅は降りる人が多い。大勢の人がどこへ進むのか分からず戸惑ってしまい、混雑が収まるのをホームに立って待っていた。


 それに気づいたのが同じ電車から降りた青森県立青森東高3年の赤石萌華さん(17)だ。「終点なのに新坂さんがホームで立ち止まっていたので気になり、すれ違った時にヘルプマークをカバンに付けていることに気付きました」と振り返る。


 赤石さんは、通学で利用する青い森鉄道の矢田前駅に張ってあるポスターを毎日見ていたので、マークのことは知っていた。一度は階段を途中まで上ったが、見過ごすことができずに引き返して声をかけた。「お手伝いできることはありませんか」。マークを付けて約1年の新坂さんにとって、初めての経験。声をかけてもらったことがうれしく、「とても幸せです」と赤石さんに伝えた。2人は連絡先を交換せずに別れたが、新坂さんはその日夕、感謝の気持ちを改めてツイートした。


    ◇


 ヘルプマークは東京都が12年に作成したのが始まりだ。普及に取り組む自治体は増えているが、青森県内では認知度はまだ低い。県が3月にまとめたアンケート(県内在住の192人が回答)では、マークを「知らない」と答えた人は約56%、「見たことはあるが意味は知らない」が約7%で、6割以上で認知されていなかった。「携帯している人を見かけたことがない」も、約91%に上った。


 青森県障害福祉課の担当者は「今後もポスターなどで理解度を高めていきたい。ただ、女子高生による声がけがあったということは若い世代に徐々に浸透しているということではないか。これをきっかけにさらに広まれば」と話す。


 新坂さんの投稿はその後、赤石さんの目に留まり、2人は連絡をとりあうことができた。


 新坂さんは「障害があることを隠したい人もいるかもしれない。マークを付けていることで、嫌がらせにあったという人もいた」とした上で、「それでも(マークを)知っているのと知らないのとでは意味が違う。知ることで付ける付けないの選択肢も生まれる。障害を持つ人にも持たない人にもまずは知ってほしい」と話す。


 赤石さんも「自分のささいな行動が注目されて驚いたが、マークを広めるきっかけになれば。知っているだけでできることも増えるし、知る人が増えればよりハンディを持つ人を安心させられると思う」と話している。【北山夏帆


 ◇ヘルプマーク


 長方形の樹脂製プレートで、赤地に白の十字とハートをあしらっている。障害者手帳の有無にかかわらず、導入自治体の福祉担当窓口などで該当する希望者に無償で配布。青森県では今月16日現在で2252個が配られている。

毎日新聞

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