週刊地震情報 2025.4.20 長野県北部で震度5弱 糸魚川ー静岡構造線付近が震源

2025年4月20日(日)10時50分 ウェザーニュース

2025/04/20 10:07 ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると非常に多い水準です。長野県北部の地震活動が活発で、大分県でも地震が多く発生しました。震度3以上の地震は8回起きています。(4月14日〜4月20日10時の集計)

国内:長野県北部で震度5弱 一時、地震活動が活発に

長野県北部の地震

18日(金)20時19分頃、長野県北部を震源とするマグニチュード5.1、深さ13kmと推定される地震が発生しました。この地震で長野県大町市、小川村、筑北村で最大震度5弱、長野市や松本市、安曇野市などで震度4の揺れを観測しています。
長野県北部を震源とする震度5弱以上の地震は2018年以来7年ぶりです。地震のメカニズムは北西—南東方向に圧力軸を持つ横ずれ型と解析されています。
18日(金)の夜以降は地震活動が活発になり、震度4が2回、震度3が2回発生。有感地震の回数は50回ほどに達しましたが、19日(土)の午後になって活動は少し落ち着いてきました。

糸魚川ー静岡構造線に近いエリアの地震活動

今回の震源は糸魚川ー静岡構造線の近くです。本州を南北に貫く構造線の周辺では過去にも大きな地震が発生しています。
最近では2014年に少し北側の領域で「神城断層地震」と呼ばれるマグニチュード6.7の地震が発生して、長野市や小谷村、小川村で最大震度6弱を観測。多くの家屋がダメージを受けました。
また、1918年には「大町地震」と呼ばれるマグニチュード6.5の地震が起きました。このときは直前にマグニチュード6.1の地震もあり、いわゆる「前震ー本震型」でした。

国内:大分県別府市周辺で地震が多発

大分県中部の地震

18日(金)8時57分頃、大分県中部を震源とするマグニチュード3.7、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。この地震で大分県別府市で最大震度3、大分市や由布市、日出町で震度2の揺れを観測しています。
大分県中部を震源とする震度3以上の地震は昨年5月以来、約1年ぶりです。地震のメカニズムは南北方向に張力軸を持つ正断層型の地震と解析されています。
この地震の前後にも地震が多発し、震度1以上は10回発生しました。
別府市など大分県中部は活断層が集中している領域です。四国から別府湾を通って伸びる中央構造線断層帯や日出生断層帯、万年山−崩平山断層帯が知られています。今回の震源は中央構造線断層帯の豊予海峡ー由布院区間に含まれる、堀田ー朝見川断層付近とみられます。
政府の地震調査推進本部は、今後30年以内にマグニチュード7を上回るような大規模な地震の発生確率を公表していて、中央構造線断層帯と日出生断層帯はほぼ0%、万年山−崩平山断層帯は0.004%としています。

世界:南東インド洋海嶺でM6.6

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きな地震はインド洋で発生したマグニチュード6.6です。
日本時間の16日(水)午前にインド洋南部を震源とするマグニチュード6.6、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは横ずれ型と解析されています。津波の発生はなく、周辺に島もないため揺れによる影響も出ていません。
今回の震源はオーストラリアプレートと南極プレートの境界の、南東インド洋海嶺付近です。プレート同士が離れていく領域で、横ずれ型の地震を引き起こすトランスフォーム断層が卓越しています。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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