【整体プロが指南】太りやすい人の姿勢「ワースト3」
2024年4月21日（日）6時0分 ダイヤモンドオンライン
【整体プロが指南】太りやすい人の姿勢「ワースト3」
「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。「久しぶりにぐっすり眠れた」「健康的にダイエットできた」「10年間苦しんできた慢性痛から解放された」「脊柱管狭窄症の診断を受けたが、痛みが和らぎ手術を回避できた！」「更年期の不調が消えた」など、多くの声が寄せられています。現在、国内・海外で約1万5000名が実践。鍼灸、整体、ヨガを構成した動きで、痛み、コリ、冷え、疲労、不眠、便秘、不定愁訴を解消します。今回、3分以内で痛みや不調を解決するワークを集めた『すぐできる自力整体』が発売。症状別の「悩み解決ワーク」のほか、じっくりほぐして骨盤調整もできる「4つのコース（動画つき）」を収録。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。本書より一部を抜粋・編集し、その中身を紹介しましょう。監修：矢上 裕 矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家（写真／榊智朗 構成／依田則子）
姿勢を矯正すると、自然にやせる？
——太りやすい方へ、整体の視点からアドバイスをお願いします。
矢上真理恵（以下「矢上」）：太りやすい方は、姿勢の見直しは重要です。悪い姿勢は、血流が悪化し、老廃物もたまりやすいからです。
——とくに直すべき姿勢を教えてください。
ストレートネック、猫背、骨盤後傾。この3つは、「太りやすい姿勢のワースト3」と言えると思います。ぽっこりお腹やメタボになりやすい姿勢です。
見た目は、頭と首が前に突き出ています。呼吸は浅く、血流は悪化。眠りの質も悪くなります。やがて代謝や排泄力は低下。いずれ、痛みや不調も現れやすくなります。
自力整体をしばらくおこなえば、硬い関節や筋肉は柔らかさを取り戻し、姿勢は正常に。深い呼吸もできるようになり、血流改善。体温が上がり、熟睡できるようになれば、代謝や排泄力もアップ。健康的にスリムになるはずです。
とくに、本の執筆時に募集したダイエットモニター企画の参加者Мさんは印象的でした。姿勢を矯正され、見事にダイエットに成功。痛みや不調も克服されたのです。
姿勢を矯正して、長年の痛みから開放されたMさんの事例
——Мさんの成功事例を教えてください。
矢上：「お酒をおぼえて17年。年々目も当てられないほどだらしなくなっていく自分の腹を、見て見ぬふりをして過ごしてきました」というМさん（男性・30代後半）。その姿を見かねた娘さんの「パパ、やせなさい！」の一言で一大決心。
身長174cmで74kg。BMI（肥満度を示す指数）は標準でも、ウエストは99cmと、あと少しで1mの超メタボ体型でした。ズボンのベルトの上には、たっぷりの贅肉が乗っていたのです。その贅肉は、ストレートネック、猫背、骨盤後傾によるものでした。
Мさんはメタボ解消のほかにも、首のヘルニア、腰痛、坐骨神経痛の克服も大きな目標でした。
数年前から首のヘルニアに悩まされ、右側肩甲骨付近の痛みがひどく、定期的にブロック注射を打ち、だましだまし過ごしていました。長時間、座りっぱなしの仕事で、腰と坐骨神経も悲鳴をあげていました。
3ヵ月間、自力整体のダイエットプログラムを実践すると、驚く結果が得られました。姿勢は正常になり、体重は4・1kg減、なんとウエストは16・5cmも細くなり、お腹まわりは別人のようにスッキリ。
特筆すべきは首のヘルニアの痛みが軽減したことです。ゆがみによる神経圧迫、右側肩甲骨付近の痛みは消えていきました。腰痛や坐骨神経痛も驚くほど和らいでいきました。
「整骨院に頼らずとも、ある程度、不具合を自力で治せることに気づかされました！」久しぶりにお目にかかったМさん。背筋はシャキッとのびて、かっこいいパパがそこにいました。
Мさんが実践したダイエットプログラム
——Mさんが実践されたダイエットプログラムの中から、ウェブ読者のみなさんも実践できる内容を教えてください。
矢上：おもな内容は、3ヵ月間、週に2.3回、寝る前に約20分間、本でも紹介している骨盤調整メインの自力整体をやっていただきました。これはとても眠くなります。ねそべっておこなうワークなので、そのまま入眠できてオススメです（★ワークの一部は後半で紹介）。
さらに、ひどい痛みや不調に悩むМさんには、「整食法」という自力整体ですすめる食事法も実践していただきました。これは内臓の休息時間を増やし、胃腸を休ませ体を内側から整えるものです。といっても方法はカンタン。寝る3時間前に夕食を終わらせ、朝食は固形物を控えスープやおかゆにするものです。
——Mさんも実践されたワークの一部をご紹介ください。
矢上：「股関節ほぐし」のワークを紹介しましょう。骨盤まわりが柔らかくほぐれて、熟睡、腰痛、坐骨神経痛の緩和にも役立ちます。
矢上 真理恵（やがみ・まりえ）写真左矢上予防医学研究所ディレクター1984年、兵庫県生まれ。高校卒業後単身渡米、芸術大学プラット・インスティテュートで衣装デザインを学び、ニューヨークにて独立。成功を夢見みて、徹夜は当たり前、寝るのはソファの上といった多忙な生活を続けた結果、心身のバランスをくずし動けなくなる。そのとき、父・矢上裕が考案し約15,000名が実践している「自力整体」を本格的に学び、心身の健康を取り戻し、その魅力を再発見。その後、自力整体ナビゲーターとして、カナダ、ヨーロッパ各地、イスラエルにて、クラスとワークショップを開催。さらに英国の名門セントラル・セント・マーチンズ大学院で「身体」をより体系的に学び、2019年に帰国。現在、国内外の人たちに自力整体を伝えながら、女性のための予防医学をライフワークにしている。著書に、『すごい自力整体』（ダイヤモンド社）がある。監修者：矢上 裕（やがみ・ゆう）写真右矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家1953年、鹿児島県生まれ。関西学院大学在学中の2年生のとき、予防医学の重要性に目覚め、東洋医学を学ぶため大学を中退。鍼灸師・整体治療家として活躍するかたわら、効果の高い施術を自分でできるように研究・改良を重ね「自力整体」を完成。兵庫県西宮市で教室を開講、書籍の出版やメディア出演などで注目され、全国から不調を抱える人々が続々と訪れるようになる。現在約500名の指導者のもと、約15,000名が学んでいる。著書に『自力整体の真髄』『はじめての自力整体』（ともに新星出版社）など多数。遠隔地の人のために、オンライン授業と通信教育もおこなう。 写真／榊智朗
