「自分を実験台に自分で手術」リッドストンが実行した異常すぎる「移植手術」の実態
2025年4月21日(月)6時0分 ダイヤモンドオンライン
「自分を実験台に自分で手術」リッドストンが実行した異常すぎる「移植手術」の実態
セルジュ・ヴォロノフ博士は、サルの生殖腺を人に移植することで150年生きられると主張していた(同書より転載)
人類は太古の昔から“性機能の低下”に頭を悩ませてきた。紀元前17世紀の医学文献には「老人を20歳の若者に変える呪文」が記され、それに続く数世紀には「ロバの乳で睾丸をマッサージする」といったことが各時代で流行。そして人類は、「サイエンス」「テクノロジー」という叡智を見つける。“性機能の復活”を求めた医師たちの、めくるめく研究の歴史を紹介しよう。※本稿は、ポープ・ブロック著、杉田七重訳『ヤギの睾丸を移植した男:アメリカで最も危険な詐欺師ブリンクリーの天才人生』(国書刊行会)の一部を抜粋・編集したものです。
性の問題は太古の昔から人類を悩ませてきた
太古の昔から人類がぼんやり夢に描いていたことが、ここに来て急務となった。2足歩行で立ち上がったときから、ペニスもなぜ同じように立たないのかという問題が人類を悩ませ、この問題をなんとかして解決しようと、さまざまな研究が行われてきた。
世界で最も古い医学文献として知られる、いわゆるエドウィン・スミス・パピルスは、紀元前17世紀に書かれたもので、古代エジプトにおける外傷手術の様子が驚くほど理路整然と記されている。
しかし裏を見るとそこには、「老人を20歳の若者に変える呪文」といった言葉が記されているのである。古代ギリシアでは、テオフラストス(植物学の祖といわれる)という哲学者がサティリオンと呼ばれる薬草を推奨したところ、たちまち取り尽くされて絶滅したという。