大迫力の自然の力 鳴門の渦潮

2019年4月26日(金)10時0分 ウェザーニュース


2019/04/26 09:35 ウェザーニュース

轟音を立てて、グルグルと渦を巻く海。10連休となる今年のGWは、大迫力の自然の力を感じに足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
兵庫県の淡路島と、四国の徳島県との間にある鳴門海峡では、春と秋の大潮の時に大きな渦潮が出現することで有名です。
大きなものでは直径が20m前後にもなり、1分も経たないうちにできては消えてを繰り返しています。

世界でも屈指の潮流速度

鳴門海峡周辺では、干潮と満潮の際に海峡部分を挟んで、潮位差が大きくなるという特徴があります。その差は何と最大で1.5mほど。その差を埋めるために、水位の高い方から低い方へすさまじい勢いで水が流れます。
その速さは時速13km〜15kmくらいで、春と秋の大潮の時には時速20km以上にもなります。そのため、鳴門海峡は日本で最も潮の流れが速い場所であり、世界三大潮流の一つとされています。
このスピードこそが渦潮を作り出すポイントです。

渦潮を生み出す独特の地形

鳴門海峡にかかる大鳴門橋の下は海底がV字型に削られており、一番深いところでは約90mとなっている一方、その脇にはあまり深くない部分があります。
深い部分では潮の流れが速く、浅い部分では流れが緩やになっています。そのため、速度の違う潮流がぶつかり合うことで、渦が発生するのです。

淡路島をまわることで作られる潮位差

また、淡路島周辺の潮の流れも、渦潮を作り出す原動力となっています。
太平洋側からの潮流が紀伊水道に入ってくると、淡路島の左と右へ潮の流れは2つに分かれます。
ひとつは直接、鳴門海峡へ進み、もう一方は大阪湾から淡路島の北側にある明石海峡をまわって、瀬戸内海に流れ込むものです。
直接、鳴門海峡へ進んだ潮の流れによって、海峡の南側が満潮(潮位が高くなる)を迎えます。その5〜6時間後に、もう一つの淡路島をまわった流れにより、海峡の北側が満潮になります。じつはこのとき、海峡の南側では逆に干潮(潮位が低くなる)のタイミングとなっているのです。
このように播磨灘には2つのルートから潮が流れ込むために、鳴門海峡付近では海峡を挟んで潮の高さが大きくなります。

今年のゴールデンウィークは良い潮回り

渦潮は、干潮時と満潮時の潮の高さの差が大きくなる時(大潮の時)ほど発生しやすく、さらに満潮や干潮の前後2時間くらいが、大きな渦潮ができやすいと言われています。
今年のゴールデンウィーク期間中の潮の状態を見ると、5月2日(木)〜9日(木)にかけてが大潮です。その中でも3日(金)〜6日(月)は11時〜13時の間に干潮を迎えるので、渦潮を見てみたい方はこのタイミングを狙って、訪れてみるとよさそうです。

参考資料など

一般社団法人 鳴門市うずしお観光協会HP(http://www.naruto-kankou.jp/uzu/)
鳴門観光汽船 株式会社HP(https://www.uzusio.com/know/)
渦の道HP(https://www.uzunomichi.jp/attraction-of-naruto-whirlpools/)


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