宮内庁職員が怒号の混乱も…愛子さま 混乱の「春の園遊会」救った“ゼロ距離”接遇
2025年4月30日(水)6時0分 女性自身
新緑に花々も咲き誇る赤坂御苑。美しい春の光景を背景に、天皇皇后両陛下はじめ皇族方が丘を下りてこられる。4月22日、愛子さまにとって、3回目となる春の園遊会が開かれた。
テントからは料理人が焼くジンギスカンや焼き鳥の香ばしい香りが漂い、コロナ禍で控えられていたアルコール類の提供も再開。少し赤ら顔の招待者が、楽しそうに語り合っていた。今回の園遊会では、従来、一列で両陛下と皇族方が歩まれてきた「お道筋」を分ける“改革”が。
これまでの両陛下のルートに、秋篠宮ご夫妻と華子さま、信子さま、瑶子さま、久子さまのルート。そして、愛子さま、佳子さま、彬子さま、承子さまの3つのルートが設定された。より多くの招待者と交流できるよう、62年ぶりの大きな変更として注目されたのだ。
宮内庁関係者はこう振り返る。
「皇室の方々と招待者がお話しできる機会は確実に増えましたし、ゆっくりと食事や飲み物などを楽しむ方もいました。
前回の園遊会では体調不良となった方が複数に及んだこともあり、両陛下のご発案で椅子も各所に置かれ、招待者が座って休めるようになりました。その効果もあったのか、今回は体調不良を訴えた方は1人にとどまりました。
宮内庁の幹部たちも、今回実施された取り組みの目的が、ある程度達成されたと手ごたえを感じています」
だが、半世紀以上も前例がない取り組みとあって、現場の宮内庁職員たちの連携がとれず、混乱する場面も各所に見受けられたという。
「招待者のなかには、皇室の方々がどのルートを歩かれるのかよくわかっておらず、迷う人が少なくありませんでした。また『紀子さまとお話しするにはどこへいけばいいですか』と尋ねられた宮内庁職員も、すぐに答えられず、首をかしげながら地図を確認していたりと……。
さらに招待者や取材記者が近くにいるにもかかわらず、宮内庁職員が『どうなっているんだ!』と同僚に怒った調子で言い放っている場面もあったほどだったのです」(皇室担当記者)
そもそも3ルートに分かれて歩かれる場合、お道筋沿いに集まる招待者の数に差が出て、さながら“人気投票”になってしまう懸念も指摘されていた。前出の皇室担当記者はこう続ける。
「開始前まで、“秋篠宮ご夫妻のコースに人が集まらないのでは”と、現在の秋篠宮家に対する国民の人気の度合いが表れてしまうことを案じる声もありました。実際、秋篠宮ご夫妻のルートは人の集まりが悪く、その懸念が現実のものとなってしまったのです。
もちろん、招待者を誘導する宮内庁側の対応が十分でなかったことも理由の一つでしょうが……。やはり両陛下を待つコース沿いには人だかりができてしまい、そのほかの2つのルートに職員が声を上げて誘導する具合でした」
そんな混乱を収拾するかのように奮起され、接遇ぶりが光っていたのが愛子さまだったのだ。
「愛子さまのお道筋沿いには机が置かれ、それを挟む形での懇談が想定されていました。しかし職員の呼びかけで招待者が集まりすぎてしまい、いつのまにか机を挟まずに、近い距離で愛子さまらと招待者が話す場面もあったのです。そんななか、『何を召し上がりましたか』と、年上の招待者の緊張をほぐすように、次から次へと笑顔で語りかけられ、積極的な接遇ぶりが印象に残りました」(前出・宮内庁関係者)
まさに“ゼロ距離”の接遇で招待者をもてなされていた愛子さまのご奮闘ぶり——。皇室番組を長年手がける放送作家のつげのり子さんはこう語る。
「清らかな水の流れをイメージさせる水色の振り袖を召された愛子さまは、担当されたコースのトップバッターをおつとめになる形でしたが、柔らかな笑顔でした。そしてこれまでよりリラックスし、自然な感じでお話しされていると思いながら映像を拝見しました。 また招待者の大きく頷く様子からは、愛子さまが率先していろいろな話題を提供されていたのではないかとも感じました」
■全貌を見せ始めた“ライフワーク”
まさに園遊会の危機を救った愛子さま。その翌日の4月23日、初めてお一人でご進講に臨まれた。
「災害時の救急医療に携わる医師たちから進講を受けられました。じつは愛子さまは5月初旬に、都内で開かれる世界災害救急医学会で、初めてお言葉を述べられる予定があるのです。そのために、最前線で救護や救援に従事してきた専門家から、災害医療が直面する課題や問題点をヒアリングされていたのでしょう」(前出・宮内庁関係者)
災害医療は、ご勤務先の日本赤十字社(日赤)が行う業務の大きな柱の一つでもある。愛子さまは日赤ではボランティア支援などのお仕事に臨まれているが、日ごろのお仕事と皇族としての“使命”を両立し、ライフワークの軸を確立させられるおつもりなのだろう。
「愛子さまがこうしたご進講をお受けになったことから、今後災害現場での救護活動への理解を広げていくようなご公務にも、積極的に取り組まれていくお気持ちも感じました。 日赤でのお仕事にも重なる部分がありますし、ライフワークとして関わられていくのではないでしょうか」(前出・つげさん)
園遊会での大活躍、そして初めての国際学会でのお言葉——。うららかな春の陽光のように、愛子さまのご活躍ぶりは、いっそう輝きを増すばかりだ。