マスクによる肌荒れを防ぐには

2020年5月4日(月)8時30分 ウェザーニュース


2020/05/04 08:50 ウェザーニュース

新型コロナウイルス対策や春の花粉症対策で、マスクをする機会が多くなっているかと思います。
野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生は、「マスクなどは、感染症対策のために必要なこと」と断った上で、「マスクによる肌荒れなどに悩む人が増えています」と心配しています。

なぜ、マスク荒れ対策が必要?

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、最近はいつも以上にマスクをつける機会が増えています。ウェザーニュースでは、4月23〜24日にマスクをつけることで、何か気になっていることはあるか、アンケート調査を行いました(7,607人回答)。すると、3人に2人はマスクによる何かしらの悩みを持っていることが分かりました。

「気になることがある」と回答した人のコメントを見てみると、「耳の痛み」「息苦しさ」「臭い」「暑い」という悩みが多く寄せられるなか、「肌荒れ」「肌と鼻のかゆみ」といった悩みを抱えている人も少なくありませんでした。
実際に野村先生の病院でも、マスクによるかゆみや赤み、擦れなどの症状で悩んでいる人が多いそうです。
「マスク内は湿気がこもりやすいため、口のまわりやあご、鼻のまわりなどにニキビや肌荒れできやすくなります。マスクが原因になっていることに気づいていない人も少なくありません。これから気温が上がり暑くなると、ムレやすくなるので、より肌トラブルを起こしやすくなります」(野村先生)
上記のアンケート調査でも、「気になる」と回答した割合が最も多いのは、4月21日に今年全国初の真夏日を観測した沖縄県(71%)です。今後、夏にかけて全国的に暑くなると、さらにマスクによる悩みを抱える人が増えるかもしれません。
また、今の状況では仕方がないとマスク荒れを諦めている人もなかにはいるようですが、野村先生は「諦めないで、できる限りの肌荒れ対策をすることが大切」と言います。どのように対策したらよいのでしょうか。

マスクに一工夫

野村先生によると、「不織布のマスクは、チクチクしたり湿気がこもったりして肌荒れを引き起こすことがありますが、柔らかいガーゼやコットン製、シルク製のものだと大丈夫な人も多い」といいます。ただ、手に入れるのが難しかったり、仕事によっては不織布マスクが必須など、今の時期はマスクを選べるとは限りません。
「不織布マスクの中に、薄いガーゼやシルクなどの柔らかい布を入れるといいでしょう。使い古したコットンのハンカチやTシャツなど、柔らかい生地を切って使ってもよいですね。不織布マスクの下に、ガーゼのマスクをしてもかまいません。ひもが当たって気になる人は、当て布をしたり、ひもを足したりして長く伸ばす工夫をしましょう」(野村先生)
また、マスク装着前後にも注意します。
「まずはきちんと肌を整えることです。肌が乾燥したり敏感な人は、洗顔後に必ずクリームやワセリンなどで油分を補います。ニキビが気になる人は、逆にベタベタしないよう、ノンコメドジェニックなどニキビ対応のローションを選ぶといいでしょう。
マスク使用後は、マスクの表面に触れないようヒモを持って外し、洗濯(もしくは破棄)します。次に手をきちんと洗ってから、顔も洗います。これは、ウイルス対策でもありますが、肌荒れ防止にも役立ちます。その後は、しっかり保湿しましょう」(野村先生)
もちろん生活の基本も大切です。
「今はウイルス対策が絶対に必要な時期です。そのためにも、肌に気を配ってあげて下さい。よく『肌は健康のバロメーター』といいますが、肌荒れの根本には、寝不足やストレスがあったり、食生活が乱れがあるもの。肌荒れしているときは、からだの抵抗力も落ちていることが多いのです。体調を管理しながら、ウイルスの収束を待ちたいですね」(野村先生)
しばらくマスクを外せそうにありませんから、上手に付き合いながら、肌も健やかに過ごせるようにしたいですね。


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