日本を旅したフランス人が買う「意外なお土産」。コンビニグルメより「実用性の高い商品」が人気?

2025年5月9日(金)21時25分 All About

伝統工芸品、コンビニグルメ、アニメグッズなど、日本らしいお土産は外国人観光客に大人気です。しかし中には、「こんなものまで?」と驚くようなアイテムを選ぶ人が。彼らの心をつかんだ「意外」なお土産とは……? フランス在住者がリポートします!

日本を訪れる外国人がますます増えている今。筆者が暮らすフランスでも、日本は“いつか行ってみたい国”として、以前から根強い人気があります。

フランス人が愛する「意外な日本のお土産」

最近では筆者も、「日本に行ってきたよ!」と、少なくない数のフランス人から声をかけられています。行き先は東京、大阪、京都などの定番が多いのですが、それよりも興味深いのは、彼らがフランスに持ち帰ってきた「お土産の中身」です。
内容はアニメグッズ、コンビニグルメ、伝統工芸品といった、いわゆる「日本らしいお土産」にとどまりません。中には日本人でさえ「よく見つけてきたね!」と思うような、意外なものが含まれています。今回はそのいくつかをご紹介したいと思います。

大人気「100均」で売っている「味付けたまごメーカー」

安くて便利、面白いアイテムが見つかるとして、日本の「100均」は外国人から大人気。場所によっては、もはや“観光スポット”のようなにぎわいを見せている100均ですが、数あるアイテムの中からフランスの友人が選んだのは、なんと「味付けたまごメーカー」です。卵と調味料を入れるだけで簡単にできる、この「味付けたまごメーカー」。なぜこれを選んだのかと尋ねたところ、「パリのラーメン店で食べた味付け卵を、自宅でも再現したかったから」と返ってきました。
確かに、パリにはラーメン店が数多く存在しています。一時期は“ラーメンブーム”が巻き起こり、お昼どきには行列ができるほどの人気ぶりでした。味付け卵は、そんなラーメンの定番トッピングの1つ。きっとそこで食べた味が強く印象に残っていたのでしょう。
ちなみに彼は、これまではジップロックを使って、パリで買えるしょうゆなどを駆使しながら味付け卵を作っていたのだそう。だからこそ、日本旅行中に出会ったこの「味付けたまごメーカー」は、彼にとって本当にうれしい発見だったようです。
よく見つけたな……という思いもありますが、味付け卵がフランス人にこれほどウケている事実も含めて、意外性のあるお土産だと感じました。

ニトリの「吸水マット」

一方では、あの「ニトリ」に心を奪われるフランス人もいます。ニトリといえば暮らしのアイテムが低価格でそろう、日本人にもなじみ深いショップ。そんなニトリで、フランス人の知り合いが見つけて大喜びしていたのが、こちらの「吸水マット」です。
フランスに持ち帰ってから、最初はおそるおそる洗い物を置いていたそうですが、その驚くほどの吸水性にすっかり感動してしまったとか。というのも、フランスのキッチンはシンク周りが中々に不便。日本のような“かゆいところに手が届く”便利グッズはなく、洗い物はシンク横の水切り場か、水切りカゴに置くしかありません。
さらに水道水に石灰が混じっているため、せっかく買った水切りカゴも、時間が経てば底の部分が真っ白に……。きれいにするには、これまた専用の洗剤を使って石灰を取り除かなければいけません。そんな煩わしさを回避してくれる「吸水マット」は、安価でありながら実用性抜群の“優秀すぎるお土産”だったそうです。こちらも意外なアイテムでしたが、王道とは少し違ったそのチョイスからは、フランス人の“実用性重視”の一面がうかがえました。

フランス人のばらまきお土産「ガチャガチャ」

もう1つ、「ばらまき用」としてフランス人に大ウケしているお土産アイテムがあります。空港やショッピングセンターでよく見かける、「カプセルトイ(通称ガチャガチャ)」です。
このガチャガチャに心を奪われるのは、フランス人の中でも特に男性たち。何が出てくるか分からないという“ちょっとしたロマン”に惹かれ、ついつい小銭を投入してしまうのだとか。
フランスにも似たようなマシンはありますが、日本に比べると種類も台数も少ないのが難点。やはり日本のガチャガチャは、クオリティーも発想も一味違うようです。また、サイズが小さく、低価格なところも喜ばれるポイントです。空港のガチャガチャなら余ってしまった日本円の小銭も消費できますし、機内持ち込みの荷物に入れてもかさばりません。
実際にフランスへ持ち帰って周囲にプレゼントしたところ、大変に喜ばれたそう。アイテムはアニメキャラクターに限らず、日本らしい“ミニチュア感”のあるものが特に好まれていたということです。

求めるのはコスパと日本クオリティー

暮らしに根ざした便利アイテムなど、フランス人が手に取る意外なアイテムには、実用性の高いものが多いことが印象的でした。日本ならではのクオリティーにも魅力を感じているのでしょう。
とはいえ、彼らが大事にするのはやっぱり“コスパ”。ユニークで面白いだけでなく、手頃な価格というのも大きな決め手になっているようです。100均やニトリ、ガチャガチャなど、日本人にとっては日常的すぎる場所が、実はフランス人にとっては宝探しの場になっているのかもしれません。
この記事の筆者:大内 聖子 プロフィール
フランス在住のライター。日本で約10年間美容業界に携わり、インポートランジェリーブティックのバイヤーへ転身。パリ・コレクションへの出張を繰り返し、2018年5月にフランスへ移住。2019年からはフランス語、英語を生かした取材記事を多く手掛け、「パケトラ」「ELEMINIST」「キレイノート」など複数メディアで執筆を行う。
(文:大内 聖子)

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