太陽フレアによる磁気嵐で「低緯度オーロラ」が出現 生中継を実施中

2024年5月11日(土)21時0分 ウェザーニュース

2024/05/11 21:21 ウェザーニュース

5月8日(水)から巨大な爆発「太陽フレア」が複数回にわたり発生しています。CME(コロナ質量放出)という現象を伴っていて、プラズマ状態の粒子が強い太陽風として吹いてきたため、今日5月11日(土)は地球で巨大な磁気嵐が観測されています。
極地域を中心に通信障害等の懸念があるほか、北緯45度程度の地域では低緯度オーロラが観測されています。今夜は北海道などでもオーロラが見られるかもしれません。
日本国内でもオーロラが見られているため、ウェザーニュースでは北海道のなよろ市立天文台「きたすばる」に設置協力をいただき、臨時で高感度ライブカメラ配信を開始しました。YouTubeからどなたでもご覧頂けます。

太陽フレアが複数回発生

太陽からは電磁波や光だけでなく、プラズマ状態の粒子が常に放出されています。太陽風と呼ばれるこの流れは、地球磁気圏があるおかげで大部分は押しのけられています。
フレア・CMEなどが起こると太陽風が暴風と化し、地球磁気圏をゆがめることがあります。地上では磁気嵐として観測され、磁気圏の隙間から極地域の大気圏に入ってくるプラズマ粒子が増加します。
プラズマ粒子が地球の大気と衝突することで発光するのがオーロラです。普段は緯度が60度よりも高い地域で見られるオーロラですが、磁気嵐の発生中はより低い緯度でもオーロラや“SARアーク”といった現象が観測されることがあります。
5月8日(水)から今日11日(土)にかけて複数回にわたり大規模な太陽フレア・CMEが観測されていて、その際の太陽風が到達する11日(土)頃からの数日間は、磁気嵐が発生するものとみられます。

ヨーロッパやアメリカでオーロラを観測

日本時間の今日11日(土)は低緯度オーロラが観測されています。イギリスなどヨーロッパの北緯50度前後の地域や、北米大陸ではアメリカ本土の北緯45度以南の地域でもオーロラの観測が報告されました。
この磁気嵐が継続しているため、日本国内でも低緯度オーロラが見られている地域があります。特に緯度の高い北海道など北日本でチャンスとなります。
日が沈んで真っ暗になったあと、北の空の低空を眺めてみてください。なお今夜は天気が下り坂で、遅い時間ほど雲が増えてきそうです。

逆に、アラスカなど北半球の高緯度の地域では5月〜8月にかけては夜中に空が真っ暗にならないため、オーロラの観測には向いていないシーズンとなっています。

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

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