改ざん、セクハラ……問題噴出の財務省次官人事はどうなる?

5月17日(木)7時0分 文春オンライン


太田氏が次の次とは「いくら何でも」!? ©共同通信社


 森友公文書改ざん、セクハラ疑惑に直撃された財務省。事務次官と国税庁長官のツートップ不在の異常事態が続くが、6月20日の国会閉幕までジッと待つ作戦だ。その狙いは、既定路線通りの人事を行うためだという……。


 20年前、大蔵省と名乗っていた時代の不祥事では小村武次官が在任わずか半年で更迭され、後任はダークホースだった田波耕治氏に。その後は主流派の主計局ではなく、主税畑の薄井信明氏が国税庁長官から次官に昇格した。薄井氏の後を武藤敏郎氏が継ぎ、“主計ありき”の本流に戻るまで2年半を要した。


 今回も、次官に星野次彦主税局長(昭和58年、旧大蔵省入省)との観測も出る。


「主計局の幹部は皆、何らかの形で森友疑惑に名前が出ている。彼らを次官に据えれば、世間の批判に耐えられない」(関係筋)


 第2次安倍内閣ができてから財務省人事は首相官邸の介入が強く、「既定路線」が覆ってきた経緯もある。


 ところが、今回は違うようだ。事情通は「安倍首相は昭恵夫人がかかわっているうえ、盟友の麻生太郎財務大臣が辞めたら自民党総裁選にも響くとわかっている。今回ばかりは財務省人事については心ここにあらず」と指摘する。


 そこで本命中の本命、岡本薫明主計局長(58年)の次官昇格が有力視される。主計局長→次官は大蔵省以来の王道コース。「岡本氏はとにかく徹底的に人目を避け、目立たないようにして次官への滑り込みを確実にするステルス戦略です」(経済部デスク)。


 国会答弁でお茶の間にもお馴染みになった太田充理財局長(58年)は、主計局長となり来年の次官を狙える位置につきそう。太田氏は直接的には森友問題には関係がないうえ、政府首脳も「腹をくくった答弁ぶりを評価している」(自民党幹部)という。


 福田淳一前次官のセクハラ疑惑で頭を下げる羽目になった矢野康治官房長(60年)は主税局長に。もともと主税畑で一橋大卒、菅義偉官房長官の秘書官だったことで官房長に抜擢されたが、力不足だった。後任の官房長には、可部哲生総括審議官(60年)が有力だ。


「岡本次官、星野国税庁長官という既定路線の人事になりそう。次官は岡本氏、太田氏の58年同期でまわし、59年は飛ばして可部氏」(前出・経済部デスク)


 泰山鳴動して、笑うのは財務省本流になりそうだ。



(「週刊文春」編集部)

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