旭川市中心部の「マルカツデパート」競売へ…地上8階、地下1階のビルは経年劣化で「建て替え前提」
2025年5月17日(土)10時25分 読売新聞
競売が行われるマルカツデパート
2022年に閉館した北海道旭川市中心部の商業施設「マルカツデパート」の土地・建物が旭川地裁の競売開始決定を受け、30日から入札が行われることになった。入札下限額と参加に必要な保証金の額は、それぞれ約1億5750万円と約3940万円。経年劣化で建物の再利用は難しいが、道内有数の繁華街「平和通買物公園」に面した好立地にあり、どのような買い手が現れるかが注目される。
競売の対象になるのは、地上8階、地下1階建てのビルと約2600平方メートルの底地など。入札は6月6日まで受け付け、落札者を決める「開札」は10日に予定されている。
地裁が公表した不動産鑑定士の評価書によると、1964年に建てられたビルは内部が大きく傷んでおり、「建て替えが前提になる」という。入札がなかった場合は、先着順で購入希望者を募る「特別売却」が11〜18日に行われる。
マルカツデパートの前身は大正時代に呉服店として創業。平和通買物公園エリアの中核施設として地域経済を支えたが、2000年代からは経営譲渡が繰り返されるようになり、22年10月に閉館した。