<天然記念物>ウミネコのヒナ今年初確認 繁殖地の八戸

5月18日(金)10時1分 毎日新聞

誕生したヒナと寄り添う親鳥=青森県八戸市鮫町の蕪島で2018年5月16日、塚本弘毅撮影

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 ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている青森県八戸市鮫町の蕪島で、今年も新しい命が誕生する季節を迎えた。頂上付近の2カ所の巣で16日朝、3羽のヒナが今年初めて確認された。蕪島でウミネコの保護活動を続けてきた「蕪島ウミネコ繁殖地保護監視所」は、八戸市教育委員会が設置してから半世紀。関係者は「活動を次の世代にも引き継いでいきたい」と話している。【塚本弘毅】


 黒と茶色の産毛に覆われたヒナは、親鳥が見守る中で巣立ちの日を待つ。保護監視所によると、ヒナの初確認は昨年と同じ日で、ふ化のピークは6月中旬という。巣立ち後の7月末には離島していく見通しだ。


 蕪島が天然記念物に指定されたのは1922年。現在、新社殿が建設中の蕪嶋神社脇にある保護監視所は、本格的なウミネコの保護監視活動に乗り出した市教委が68年に設置した。


 市教委は、地元の「ウミネコ繁殖地蕪島を守る会」に監視業務を委託。監視員がウミネコの生態観察などを続ける。同会は「地域の人たちが古くから活動を行ってきた」と話す。


 現在の監視員は60〜70代の6人だ。ウミネコの繁殖期間(4〜8月)は、昼夜で2人ずつの2交代制で、4畳半程度の狭い保護監視所を拠点に24時間常駐し、随時巡回。産卵やふ化、猫やキツネの外敵侵入などの記録を日誌につけ、市教委に毎月報告する。


 24時間体制の活動はかなり大変だ。だが、監視員11年目の吉田勝鴻さん(75)は「ヒナが生まれると孫のような感じで、元気いっぱい育ってほしいと見守っている。本当にかわいいもんです」と言う。市教委の担当者も「観察の積み重ねが参考記録になる。地元の人たちが見守ってくれるので、引き続きお願いしたい」と期待している。

毎日新聞

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