鹿児島県・桜島 15日から噴火が頻発 空振を伴う爆発も
2025年5月18日(日)12時0分 ウェザーニュース

2025/05/18 11:56 ウェザーニュース
鹿児島県の火山 桜島では15日(木)から噴火が頻発しています。
昨日は悪天候により噴煙の様子が確認できませんでしたが、今日18日(日)は10時頃から低い雲が少なくなり見通しが良くなりました。10時08分に発生した爆発では、噴煙が火口上2,900mの高さまで上がり、鹿児島市からもその様子が確認できました。
噴煙は東に流れ宮崎方面へ
桜島では15日(木)の朝、約2週間ぶりに気象台の発表基準に達する規模の噴火をして以降活動が活発になり、最高で火口上3000mまで噴煙が達しました。16日(金)以降も活動が活発で、空振を伴うような爆発的噴火もしばしば起きている状況です。噴火は南岳山頂火口で発生していて、昭和火口での噴火は観測されていません。
気象庁では、地震・爆発音・空振(くうしん)・噴石等が基準に達した噴火を「爆発」として記録していて、15日(木)以降の桜島の爆発の回数は今日11時までに24回になりました。今年通算81回目となっています。
気象庁による観測では、桜島では12日(月)の夜から山体の膨張を示す地殻変動が記録されていました。15日(木)の噴火で一時的に山体収縮がみられたものの、16日(金)は再び膨張に転じていて、今日18日(日)現在も目立った収縮はみられません。
今日の桜島周辺は西風が吹いていて、噴煙は火口から東方向(鹿屋市輝北方向)に流れています。今夜にかけてこの傾向が続くため、新たな噴火が発生すると垂水市、鹿屋市、曽於市、志布志市、宮崎県の日南市、串間市などで降灰の可能性があります。
防災上の警戒事項等 気象庁解説
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。風下側では、火山灰だけでなく、火山礫(かざんれき)と呼ばれる小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、まとまった雨が降った際に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。