週刊地震情報 2024.5.26 土曜の深夜に関東の広範囲で揺れ 茨城県南部が震源

2024年5月26日(日)10時55分 ウェザーニュース

2024/05/26 10:11 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べるとやや少ない水準です。
特に地震が集中している地域はなく、能登半島周辺の地震も少なくなっています。震度3以上の地震は4回発生しました。(5月20日〜5月26日10時の集計)

国内:茨城県南部の地震で関東各地で震度3

茨城県南部の地震

26日(日)0時55分頃、茨城県南部を震源とするマグニチュード4.6、深さ約70kmと推定される地震が発生しました。この地震で茨城県水戸市、土浦市、栃木県宇都宮市、栃木市、群馬県板倉町、埼玉県熊谷市、さいたま市、千葉県松戸市、柏市、東京都板橋区、足立区など1都5県の広い範囲で最大震度3を観測しています。
茨城県南部を震源とする震度3以上の地震は今年3月21日に発生したマグニチュード5.3、最大震度5弱の地震以来で、メカニズムは西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。
茨城県南部は陸域のプレートにフィリピン海プレートが沈み込む境界となっており、関東の中でも地震が多い「地震の巣」と言えるような領域です。今年だけでも震度3以上を観測する地震は5回目となります。

国内:父島近海でM5.6の地震

父島近海の地震

21日(火)9時39分頃、小笠原諸島・父島近海を震源とするマグニチュード5.6、深さ52kmと推定される地震が発生しました。この地震で母島で最大震度4、父島で震度3を観測しています。国内で震度4以上の地震が発生するのは4月24日(茨城県北部M5.1)以来、約1か月ぶりです。
父島近海は太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界に近く、深さ50〜80kmくらいで地震が目立ちます。2022年1月にはマグニチュード6.1と、今回より若干規模の大きな地震が発生して最大震度5強を観測しました。
また、プレート境界よりも東側では浅い所の地震が多く、2010年には深さ8kmでマグニチュード7.8の地震が発生。最大震度は4に留まったものの津波が発生し、高知県から岩手県にかけての太平洋沿岸で10cm前後の津波を観測しています。

国内:根室半島南東沖の地震の震度3

根室半島南東沖の地震

23日(木)20時00分頃、根室半島南東沖を震源とするマグニチュード4.6、深さ48kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道根室市、別海町、浜中町で最大震度3を観測しています。
地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。根室半島南東沖では今年1月にも近い震源でマグニチュード4.8の地震があって最大震度3を観測しました。
根室半島南東沖は太平洋プレートが北米プレートの沈み込む境界付近で地震がしばしば発生している領域です。2000年1月にはマグニチュード7.0が発生するなど、規模の大きな地震も起きています。
政府の地震調査研究推進本部は今回の震源を含む根室沖で、30年以内にマグニチュード7.8〜8.5の地震の発生する確率が80%程度としており、備えが欠かせない地域です。

世界:南太平洋・バヌアツ付近でM6.3

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しています。最も規模の大きな地震はバヌアツ付近で発生したマグニチュード6.3です。
日本時間の26日(日)朝、南太平洋のバヌアツ近海でマグニチュード6.3、深さ約29kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは東西方向に張力軸を持つ正断層型で、横ずれ成分も伴ってると解析されています。
震源は島々から近い所ではありましたが、バヌアツの首都ポート・ビラなど市街地では大きな揺れはなかったとみられます。
バヌアツ近海は太平洋プレートとオーストラリアプレートの境界に位置し、プレート同士が複雑に入り組んでいるため、様々なタイプの地震が発生します。今回より規模の大きなマグニチュード7クラスの地震もしばしば起きていて、2010年には今回の震源近くでマグニチュード7.3の地震がありました。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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