「ホヤ」が美味しい季節到来 実は女性に嬉しい栄養素がたっぷり

2019年6月6日(木)11時30分 ウェザーニュース


2019/06/06 11:08 ウェザーニュース

ホヤのおいしい季節になりましたね。さぁ、今夜はホヤのお刺身で、冷酒をしばし傾けるとしますか! ……と書いても、反応は薄いかもしれません。というのも、ホヤは好き嫌いが大きく分かれる食べ物だからです。

ホヤは貝ではない

ホヤは関東以西では「ホヤ貝」といわれることもある海産物です。ということは、ホヤは貝の一種と思う人もいるかもしれませんが、実は貝ではないのです。ホヤは哺乳類などと同じ脊索(せきさく)動物門のなかの尾索(びさく)動物亜門 ホヤ綱(こう)に分類されていてるのです。
世界中で2000以上の種類のホヤが確認されていて、日本では主に、マボヤとアカホヤが食べられています。産地は宮城県を筆頭に、岩手県や青森県、北海道が多くを占めています。
では、そのホヤの旬はいつかというと、5〜8月です。「冬のカキ、夏のホヤ」という言葉もあるように、ホヤの旬は夏なのです。まさに今ですね!むき身のホヤも売られているので、“ホヤ初心者”でも簡単に食べられます。

「5つの味」すべてを持つ

でも、ホヤって、おいしいの? 何の栄養があるの? 食べて、いいことはあるの?……そんなふうに思う人もいそうですね。
ホヤは甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の「5つの味」すべてを持つ珍しい食材です。ホヤを食べたあとに、水やお酒を飲むと甘く感じることから、お酒が進む食べ物ともいわれます。
ホヤを「臭い」と思っている人もいるかもしれませんが、それはあまり新鮮でないホヤを食べたためではないでしょうか。というのも、水揚げ直後のホヤには、臭みはほとんどなく、時間の経過とともに、体内の成分が強いにおいを発するようになるからです。
今では、ホヤの加工業者などが臭みの出ない処理を工夫して行なっています。

これからの時季に気になる美容の効果も!?

新鮮なホヤは臭みがなく、日本酒はもちろん、白ワインや焼酎、ウイスキーなどとよく合うし、天ぷらなど、調理方法によっては、ご飯のおかずにもとても適しています。
しかも、栄養が豊富! 現代人に不足がちな栄養素がたっぷり含まれています。たとえば、鉄分はほうれん草の約6倍、EPA(エイコサペンタエン酸)はマアジの約3倍、カリウムはバナナの約1.5倍も含まれているのです。さらに、認知症の症状の改善に期待されているプラズマローゲンや、生活習慣病の予防を期待できるタウリンも豊富に含んでいます。
肌荒れに悩む女性や抜け毛が気になる中高年も多いでしょう。肌荒れや抜け毛の悩みには、亜鉛などの摂取が効果的です。その亜鉛も、ホヤには豊富に含まれています。
しかもホヤは、低カロリーで低コレステロールです。現代人にはうってつけといえるホヤ。旬を迎えている今、ホヤ料理を楽しんでみてはどうでしょうか。
ホヤのことをもっと詳しく知りたい人には、東日本連携センター(愛称/まるまるひがしにほん)で開催予定の「宮城のほや祭り」がおすすめです。期間は6月18日(火)〜6月23日(日)で、場所は埼玉県さいたま市大宮区大門町1-6-1(JR大宮駅東口から徒歩で約1分)。新たなホヤの魅力に出合えるでしょう。

参考資料など

取材協力/ほやほや学会会長・田山圭子さん ※ほやほや学会(https://hoya-hoya.com/)
参考書籍/『あたらしい栄養事典』(監修 田中明・蒲池桂子、日本文芸社)


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