日立がイタリアの高速鉄道車両増備分を受注 ボンバルディエと共同

6月7日(金)12時51分 おたくま経済新聞


 新幹線を代表として、高い技術力と品質が世界に知られている日本の鉄道車両。その車両メーカーのひとつである日立製作所の海外関連会社日立レール(イタリア)が、イタリアの高速列車「フレッチャロッサ(赤い矢)」1000の増備車両14編成分をカナダの鉄道車両メーカー、ボンバルディエ(ボンバルディア)と共同で製造・供給することになりました。2019年6月4日(ヨーロッパ中央時間)、両社から発表されています。

 イタリアのJRにあたる、国鉄を民営化した鉄道会社トレニタリアの看板列車、それが「フレッチャロッサ」です。ミラノ〜ローマをノンストップの2時間55分で結ぶなど、イタリアの各主要都市間を最高時速300kmで毎日201本の列車が運行されています。客席クラスは料金に応じて4クラス(エグゼクティブ・ビジネス・プレミアム・スタンダード)に分かれており、全席でWi-Fiを使用した車内エンターテインメントやインターネット接続サービスも提供されています。



 そのフレッチャロッサの最新車両が、2015年から運用が始まったフレッチャロッサ1000。現在の運転速度は最高で時速300kmですが、将来的には時速360〜400km(高速新線区間)での運転にも対応する設計。レールの幅(軌間)は1435mmで、レールがつながっているヨーロッパ各地への相互乗り入れ基準(TSI)に準拠しており、複数の電圧に対応しています。車両の基本は、ボンバルディエの高速電車「ゼフィロ(Zefiro)」シリーズとして共通化されており、使用されている部材はほぼ100%リサイクル可能となっていることも特長です。



 今回トレニアリアから受注したのは、フレッチャロッサ 1000の増備分8両編成14本の製造とその保守業務。契約の総額は5億7500万ユーロ(約698億円)で、受注の割合は日立側が6割となる3億4200万ユーロ(約415億円)、ボンバルディエが4割の2億3300万ユーロ(約283億円)となっています。



 日立レールのマウリツィオ・マンフェロットCEOは「私たちはトレニタリアとの緊密な連携を通じ、イタリアの高速鉄道網と乗客満足度を劇的に拡大させた車両を送り出します。フレッチャロッサ 1000は製造元と運行者が共に手を携え、乗客の皆さんにお届けできるよう努力を重ねている例にほかなりません。今回の増備分14編成の製造保守契約は、私たちの成功の証です」と今回の受注に際しコメントしてます。

 ボンバルディエ車両部門のイタリアにおけるマネージング・ディレクター、ルイジ・コラーディ氏は「フルソリューション・プロバイダーとして、ボンバルディエは強化されたパートナーシップのもと卓越性を遺憾なく発揮し、イタリアの鉄道市場での様々な速度域や車両において、お客様の長期間にわたる運輸計画をサポートし続けます」というコメントを発表しています。

 日立製作所は、関連会社の日立レールを通じてヨーロッパの鉄道事業に参入しており、イギリスの高速鉄道用車両「ジャベリン」(製造は日本の日立製作所笠戸事業所)などは特に有名です。今回のフレッチェロッサ 1000増備分の受注は、日立独自の車両ではないものの、開発元のボンバルディエよりも契約の割合が大きいことから、技術力や品質が評価されている証といえそうです。

<出典・引用>

日立製作所 プレスリリース

ボンバルディエ プレスリリース

Image:Bombardier

(咲村珠樹)

おたくま経済新聞

「車両」をもっと詳しく

「車両」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ