柏崎刈羽、未完工事89カ所 東電新潟代表「早く伝えたかった」

6月11日(金)12時52分 毎日新聞

報道陣の質問に答える橘田昌哉代表(左)と石井武生所長=東京電力柏崎刈羽原発ビジターズハウスで2021年6月10日、内藤陽撮影

写真を拡大

 柏崎刈羽原発7号機の安全対策工事で新たに72カ所が未完了だったと10日発表した東京電力。いずれも火災防護区画の壁や床に空いた貫通部で、発表済みのものと併せて未完了は89カ所に上る。新潟本社の橘田昌哉代表は陳謝し、「できる限り早く(工事完了を)伝えたかった」と釈明した。【内藤陽】

 橘田代表は石井武生・同原発所長との合同記者会見を開き、7号機安全対策工事の未完了を受けた総点検と核物質防護の取り組みの状況について中間報告した。工事未完了については、本社と原発社員でつくる改革チームが総点検を実施する中で、延焼を防ぐため耐火材を巻き付けるなどの防火処理が貫通部72カ所に施されていないことが判明した。貫通部8000カ所のうち2700カ所は金属製の箱に入っており、直接目視ができないことから、秋ごろまでかけて目視での確認作業を続けるという。原因については、工事の準備段階で社内の連携やメーカーとの連携に不備があり、漏れが発生したとした。

 この問題とは別に、東電はID不正利用や核物質防護設備の不備の核物質防護規定違反事案について、9月23日までに原子力規制委員会に原因究明などの改善措置を報告することになっている。未完了問題の担当者は「直接(規定違反事案とは)関係ないが、共通する組織の問題はないかどうかまとめる。総点検は期限を区切らず、完全に確認できるまで一歩ずつやっていく」と述べた。

 東電は1月13日、再稼働を目指す7号機の安全対策工事を完了したと公表していたが、その後に工事未完了が発覚。「再稼働に前のめりなのではないか」との見方について、橘田代表は「受け止め方次第だが、安全対策工事はまさに設備の安全性を高めるものなので、できる限り早く対策を完了してそれをお伝えしたかった。節目で細かく情報発信したいとの気持ちの発露だ」と釈明した。

 この問題について、柏崎市の桜井雅浩市長は10日の市議会一般質問で「未完了が何カ所あるかよりも、点検こそ徹底的に行ってほしい」と答弁した。

「工事チェックできていない」花角知事

 一方、花角英世知事は10日、報道陣に対し「これまでも(工事未完了が)ポロポロと見つかってきている。東電が自らやっている工事を、しっかりチェックできていないということは残念」と話した。【北村秀徳】

毎日新聞

「工事」をもっと詳しく

「工事」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ