【新幹線3人殺傷】止めに入り凶刃に倒れる…犯行の一部始終 乗客の証言から

6月11日(月)22時40分 産経新聞

神奈川県警小田原署から移送される小島一朗容疑者=11日午前(川口良介撮影)

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 東海道新幹線の車内で9日夜、乗客3人が刃物を持った男に襲われ死傷した事件で死亡した梅田耕太郎さん(38)は、目の前で切りつけられた女性2人を助けようと止めに入り、凶刃に倒れた。複数の乗客の証言から、神奈川県警に殺人未遂容疑で逮捕された無職、小島一朗容疑者(22)による犯行の一部始終が浮かび上がった。

 土曜夜、午後9時23分東京発新大阪行きののぞみ265号。16両編成の列車には東京ディズニーランドの土産袋を持った乗客や、人気グループのコンサート帰りの女性らが乗っていた。

 新横浜駅を午後9時42分に出発して約3分後のことだった。12号車後方にいた兵庫県明石市の女性(31)は4、5席前の2列シートの通路側に座っていた若い男が突然立ち上がり、隣席の女性に無言で刃物を振り下ろすのを目の当たりにした。「突然のことで、何の前触れもなかった」

 隣の車両に向かって逃げ出す女性ら。それを守ろうと、近くにいた梅田さんが立ちはだかり、もみ合いになった。12号車前方にいた大阪府吹田市の60代女性は悲鳴で異変に気付いた。別の乗客から「若い男が新聞紙に包んだのこぎりのような刃物を取り出し、振り回している」と聞き、振り向かずに別の車両へ走った。

 13号車にいた男性会社員(40)らは、男が12号車の通路で、ほぼ抵抗していない人の上に馬乗りになっている姿をドア越しに見た。男の服も周囲も血まみれで「生きた心地がしなかった」。

 乗客たちは12号車から離れようと必死に逃げた。殺到した人々が狭くなった連結部分をふさぐ。そこにとどまらざるを得なかった神奈川県三浦市の女性(29)は「ちらちら後ろを見たが、男は10分くらいひたすら男性を殴っていた」。

 「助けて」。最後尾の16号車にいた大阪市住之江区の男性会社員(53)は肩がざっくりとえぐれ、服も血だらけになった女性が逃げ込んで来るのを見た。近くにいた女性医師が駆け寄り、治療に当たった。

 列車が小田原駅で緊急停車すると、小田原署員が乗り込んできた。血だまりの中で梅田さんに馬乗りになっていた小島容疑者は、署員に促されると、抵抗もせず黙って立ち上がった。

 乗客たちが別の車両に乗り換え、新大阪駅に着いたのは翌10日午前3時過ぎ。惨劇からすでに5時間以上たっていたが、乗客の高校生は「震えが襲ってきて止まらない」と語った。

産経新聞

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