気温は高くてもカラッとした暑さの理由 真夏とは違った高気圧が列島を支配

2023年6月17日(土)14時20分 ウェザーニュース

2023/06/17 14:23 ウェザーニュース

今日6月17日(土)は、梅雨入りしている九州〜東北の各地は“梅雨の中休み”状態で、夏至間近の強い日差しによって暑い一日になっています。
九州〜北海道の各地で最高気温が30℃以上の真夏日になっていますが、空気は真夏のムシムシ感が少なく、比較的カラッとした暑さになっています。

日差し強くても蒸し暑さは控えめ

6月〜7月は昼間の太陽の高さが年間で最も高い時期ですので、日差しの強さは夏休みの頃よりも強くなります。今日は晴れて遮る雲がないため、その力強さを実感している方が多そうです。
一方、湿度は真夏の頃と比べると低めのようで、ウェザーニュースアプリのユーザー投稿をリアルタイムに集計すると、「カラッと暑い」や「ジリジリ暑い」という選択肢を選んだ回答数が「ムシッと暑い」を選んだ回答数の倍以上になっています。

梅雨前線の北側 乾いた高気圧が支配

今日の衛星画像をもとに気圧配置を見ると、梅雨前線が大陸から東シナ海を通って、南西諸島付近から日本の南に延びています。その南北には高気圧があり、雲の少ない領域となっています。
梅雨前線の南側は、海洋にある暖かく比較的湿った気団が陣取っています。こちらは梅雨明け後の日本列島を支配する太平洋高気圧です。中心部は下降気流により湿気は少ないものの、海洋の影響で周辺部ほど湿気が多くなります。
梅雨前線の北西側は、大陸側の暖かく比較的乾いた気団が優勢です。こちらは春〜初夏に日本列島を通過する移動性高気圧です。今日はこちらの性質を持つ高気圧に覆われているため、湿度が低くなっているといえます。

油断せずに熱中症予防を

大気は比較的乾いているため真夏ほどの蒸し暑さはなく、暑さ指数(WBGT)も真夏ほどは高くはありません。蒸している時と比べれば、汗の蒸発による放熱も促進されます。
ただ、統計をみると6月頃も突発的な暑さで熱中症の救急搬送者が増えることがあり、油断はできません。“暑熱順化”と呼ばれる身体の暑さへの順応が進んでおらず、汗をかき慣れていない時期であることが理由のひとつと考えられます。
今日もこまめな水分補給を心がけるなど熱中症予防を行ってください。特に屋外での長時間の運動・作業等を行う方はしっかりと念入りに対策を行ってください。

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